第159話 厨房へ!
ベルを鳴らすと、ドアが開いてメイド副総長が現れる。
「王妃様及びですか?」
「あゝこの者を厨房に連れて行って、新しい菓子と飲み物を作らせて下さい。
後の会議の間にお茶として皆に出せる様にして、それを副料理長に伝えなさい、絶対に邪魔をせずに協力をしろとね!」
「では皆様は、こちらにどうぞ」
副総長さんの後を俺達はついて行く、ただこの人の心眼魔法は怖いので、千さんを先頭に黒白を背後に付けて、俺とカオリさんが並ぶ。
でもその俺達の背後に何故いるの? 第一王女様と第3王女様!
俺の視線に気づいた2人は、何故か言い訳してくる。
「監視よ監視、お母様に言われているもん」
「旦那様がまた新しい甘味を作るなら、最初の味見は必要よね、私が最初に食べないと他の人が食べられないわよ」
第1王女様は監視ね、第3王女様は味見ね!毒味は要らないのかな?
そして皆んなで厨房に着くと、メイド副総長が中に声をかける。
「サンタ、サンタはいないか!」
「誰だ俺を気安く呼ぶ奴は!」
コック帽を被ったごっつい男の人が出てくる、ヒゲも生えてるし赤い服着せたらクリスマスのサンタさんの実写版になりそう。
「お前はメイド副総長、此処になんの様だ、お茶の準備はまだだろう」
「用事はこの者を手伝い、新たなお菓子を作れと王妃様が言っている、
邪魔をせずに協力する様に!」
「背後の白の一族に協力するのか?」
メイド副総長は背後を見る、俺が居ると思っていたみたいだ!
俺を睨みつけてくるけど、貴女が確認しないほうが悪いんです。
「ウォホン、奥の男の子に協力をしてくれ、会議のお茶菓子を作ってもらう」
「砂糖棒以外に何を作るんだ、俺は聞いたことがないぞ!」
また俺を見るので、何かを出さなくては行けないのか、それならば恐らくはあるはずの牛乳と砂糖とバターで、できる物を出す。
特売品袋に入ったキャラメルを、アイテムBOXから出した瞬間に、手を掴まれて止められる第3王女様だ。
「ええと離して下さい、見本をあげないと」
「私が一番最初と言ったでしょう、油断も隙もない行動よね、付いて来て良かったは、さぁ改めてアーン」
仕方が無いので口に入れてあげると、舐め出して至福の顔をしている。
隣の第1王女様も口を開けている、また1つ口に入れてあげると喜んでいる。
そして正面を向くと全員口を開けているので、一つずつ入れてあげる。
アンタまでもかよメイド副総長さん、仕方ないから口に一個入れてあげる。
「まさかこれ程の物が、この世界にある物なのかしあわせ」
メイド副総長が舐め始めたので、副料理長を見ると、副料理長まで口を開けている。流石に男には口に入れたく無いので手渡し。
「おおこれはかなりの甘さと美味しさがある、噛めば歯につくから最後まで舐め切るのが良いのだな」
副料理長は舐めながら、キャラメルを舌の上で転がしている。
順番に舐め終わり、追加の顔をしているけどもうやらない、女の子が太ると困るからね!
「しかし王女様2人が付き人って、この人は何処の一族なんだ?」
「副料理長、聞かない! そしてただ協力しろ、毒だけは気をつけてな」
メイド副総長さんは帰って行く、よっぽど嬉しかったのかスキップで帰って行った。
そして俺達は、厨房の中に入って行く。
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