第158話 メロンソーダ!
騎士とメイドさん達が出た後、一緒に出ようとした第1王女様は側妃様に捕まる。
「アラアラいらっしゃい、みんなでお茶を飲んでいる所よ、休息して行ってね」
「いえ、巻き込まれて入っただけです、帰ります」
盗み耳をたてて、巻き込まれたとは言えない。
「良いから座って、せっかく義理の息子が、珍しい飲み物を入れてくれたのでね、
一緒にいただきましょう」
無理やり席に座らせる側妃様、第1王女様も戸惑っている。
紙コップで、全員に渡して乾杯。
「何これは!」
「甘くて美味しくて、口の中が変な感じ」
「美味しいわ1500年生きていて初めての物よ!」
俺の周りも200年とか1000年とか言っている、カオリさんは当たり前と自慢顔。
「側妃様、これをお母様に飲んで貰って良いですか?此処によんできても」
第1王女様は側妃様に聞いている、王妃様を呼んじゃうの大丈夫かよ。
「良いわよ、まだ残っているしね」
「ありがとうございます、すぐに呼んで来ます」
第1王女様は奥の扉を開けて、何処かに行く。
「間も無く王妃様が来ますので、少し飲むのをやめて待ちましょうね」
側妃様の言葉で、みんなが待てのポーズ。
そして、奥の扉から第1王女様に手を引っ張られた王妃様が一緒に入ってくる。
「待て待て娘よ、どんな時も王族は優雅に歩かなければ行けない、焦って転んだりしたら、平民に馬鹿にされるから常に行動は優雅にしなさい」
「だって、凄い飲み物なの、此処でしか味合えない物よさぁ早く」
王妃様が来たので、全員がカーテシーをして迎える、俺とカオリさんは頭を下げる。
「良い良いプライベートだから頭を上げなさい、それでこの娘が慌てて此処に、呼んできた物はこれですか?」
グリーンのペットボトルに、指を指す王妃様。
「はいそうです王妃様、義理の息子のプレゼントです」
その瞬間、王妃様と側妃様の間に火花が見える。
「義理の息子のプレゼントね、私の息子になるかもしれないのに」
「何か言いました王妃様?」
「イエ、それでは頂きましょう、毒味は終わっているのね」
周りを見渡す王妃様、飲みかけのコップを見ている。
王族は毒味があるのか? 王女様にすぐ渡して、食べて飲んで貰ってしまった。
「まあ毒で暗殺は無いでしょうから、頂くわね」
王妃様が一口飲む、飲む飲むコップが空っぽに。
「何これは?甘くて美味しい、砂糖と何を混ぜるとこうなるの?」
分かりませんよ、なんせ中学生ですからね! 何処かで買ってくる事は出来ます、地上に戻れば!
回答に困っていると、直ぐに話を逸せてくれる側妃様。
「それとこれよ王妃様、特に義理の息子に口に入れられると、美味しさ倍増なのよ」
側妃様、王妃様を挑発するのはやめて下さい、目が笑って無いです。
「何、なら下さいね入れて」
グオー、人妻のその言葉は中学生に毒です「痛い」
カオリさんが、微笑んでつねってくる。
大丈夫です正気に戻りました、コップを親指と人差し指で輪にして、
俺は王妃様の口に、アップルジャムサンドクッキーを、入れてあげる。
口の中で黙々と味わう王妃様、そしてゴクリと喉を鳴らして舌で唇を舐める。
うわー、妖艶だ、これがこの国一番の女の人の姿か!不味い腰が。
その瞬間にまた裏太ももがつねられる、黒と白だ。
(はい反省します)
「甘く美味し、確かに息子から口に貰うと、倍増の美味さだわよ」
また王妃様と側妃様の間に、火花が見える。
「まあ良い、それで婿殿これはこの世界で作れる物なのか?」
婿って言ったよ王妃様、それよりもこれらの食べ物が、この地底にない事を確認済み? 作れるかと言っても知識は俺には無い、カオリさんだって恐らくは無いだろう。
「果物を潰して、砂糖と炭酸水を混ぜれば出来るはずです、クッキーは小麦粉と卵とバターだったっけな?」
「塩と砂糖もよ、少量を混ぜるの」
カオリさんが捕捉してくれる、もしかして作り方を知っているのかな?
「それです、ジャムは果物の果実を砕いて砂糖と混ぜて煮るはずです確か?」
カオリさんが頷いているので、概ねあっているのだろう。
そして考えていた王妃様がメイドさんを呼んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます