第152話 王女様又キレちゃった!
翌朝目が覚める、覚めたと言うよりも眠り辛くて、目が冴えていたと言う事で!
そしてみんなを起こして、全ての道具をアイテムBOXに収納して、今度は菓子パンを配る。
昨日よりも高評価だ。
そしてみんなで待っていると、足音と声が聞こえてくる。
「皆さん、王女様です!頭を下げましょう」
千さんの言葉で、みんなが頭を下げて王女様を待つ。
段々と近づく足音。
「この者達が、昨日お前の言う事を聞かなく此処に入れられた者達か?」
「ハイお母様、私の分の菓子を食べてしまった者達です」
少しの沈黙の後、声がかけられる。
「皆の者顔を上げなさい」
顔を上げると、そこにはキンキラキンの洋服を着た、オバさん2人と、昨日の王女様2人、そして男の人が立っている、背後には騎士が階段を塞いでいる光景。
「さて皆さんはいくつかの罪を犯したみたいですね、王族の食べ物を王族より早く口にしたと!でもこの子に聞くと旦那様になる者が、出した物と言うではありませんか、ならばまだ王都から返事が有りませんので、これは不問と致しましょう」
皆んなには安堵の表情がある。
「お母様、罰は無いんですか?」
王妃様の裁定に、第3王女様は意見を述べる。
俺達はもうここから出して欲しいのだけれど。
「罰罰って、貴女が結婚するのよ、恩赦があるに決まってます、次は又この子が来た時に新たな食べ物を食べていたことね!」
また王妃様が喋り出すと、皆んな不安顔になる。
「2度目は流石に罪に問いたいけど、これも王都からの書類が来ないと、承認出来ないので又不問とします」
またみんなが安堵の表情。
「お母様、それでは何も罪に問えず、ここから保釈するんですか!私のお菓子を食べた犯罪者達を!」
王女様の食い物にかける情熱は、相当厚い様だ!
本当に昔の人はよく言ったもので、食い物の恨みは恐ろしい!
「それと最後よ聞きなさい」
みんなが固まり不安の表情。
「夜、私達が晩餐会をしていた時に、此処で食べ物を食べていたわね!」
王女様が慌てて俺達の方に向く。
「また私に黙って何かを食べていたの白状しなさい、今度は何を食べていたのよ、コイツらのはらわたを剣で割いて、引き摺り出してやるガルル」
遂に本性が出たよ王女様。
「貴女躾がなってませんよ、第一側妃様!」
「すいません王妃様、きちんと言い聞かせます」
年上の人は王妃様に側妃様ね、
王妃様に側妃様が謝っている、それを見た第3王女様は2人に頭を下げる。
「全く王女なら、少しの事で騒いではいけません、周りをよく見なさい恐ろしい事を言うと、みんなが避けていきますよ」
王妃様に言われて、王女様は振り向く。
騎士達が、腰を引いて震えている。
「ほら、皆んな貴女の威圧で困ってます、その力は討伐まで取って置きなさい、アラでも平気な人が2人いるわね、大したものね貴女の旦那様と第一側妃さんわね」
王女様が俺達2人を見る、千さんも黒と白も震えているが、カオリさんと俺は、平気な顔で正面を見ている。
「この後の事を言っても、何も感じないでしょうから、全て不問で全員此処から保釈しなさい、まあ罰はメイド達には1週間此処の掃除をさせましょう、自分達がいた所だから綺麗にして王都に帰りましょう、では上に行きます」
王妃様が
他の王族も続いて上がって行くが、第3王女様は何故か牢の前に残っている。メイド副総長も残っている。
錠が空き、扉が開かれる、メイド達が出ていきメイド総長が何かを言いながら全員連れて上に行く。
そして俺達が出ると、王女様は下を向いて何かを言っている。
「………」
何かな?
「……い」
ええと?
「…るい」
「王女様、何かあります?」
俺は質問する、そしてこちらを見て答えてくれる。
「ずるいわよ、私ばかりが食べられないなんて旦那様なんて死ねばいいのよ!」
王女様は階段を走って登って行く、俺達は取り残される。
「千さん聞くけど、あの子は何歳なの?」
俺の質問に千様は答えてくれる。
「12歳ですよ、かなりの才女で恐らくは次の王になるかもしれませんね!
女王にね」
地底の期待の星かよ、それを泣かしたらかなり不味いんじゃ無いかい。
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