第147話 ドーナツ!

何故か俺ににじり寄って来る3人、カオリさんも同じく寄ってくる。


誰か助けてよ!思っていたら手を叩く音がする。


パンパン。

「ハイハイいい加減に着替えて下さい!王女様が迎えに来るんでからね」

ナイスですメイド副総長さん、女神に見えます。


「なんじゃ平民、私達に指図しないでくれるかな」

「そうよ、羽が無い時点で平民でしょう」

「200達あ奴は違うぞ、あまり怒らすな羽を隠している一族がいるでしょうあの方達よ」

2人はメイド副総長を見る。


「なら納得したね、確かに羽は出せないか!」

「まあ、此処で火事も困るしね」

「悪かった、直ぐに支度するから待っていてくれ」

素直に服を選び始める4人、俺は下を向くしか無い様だ。


∧( 'Θ' )∧∧( 'Θ' )∧∧( 'Θ' )∧∧( 'Θ' )∧∧( 'Θ' )∧


そして無事に着替えが終わり、顔を上げる俺に皆んなは聞いてくる。

「さあ誰が一番かな」

「私よわたし」

「年の功で、私が一番ですよね旦那様」

「此処は負けないわよ、ダーリンわたしって言って!」

3人は羽の生えた見事なコスプレ、カオリさんは胸を強調した服を着ている。


誰を選んでも、俺には地獄しか見えない、どうすればいいんだ答えを誰かおしえてくれよ〜。


「みんな座ってくれ、まずは落ち着いてお茶を飲もう」

俺は座って、お茶を飲む、仕方無しに4人も席に着く。


「このお菓子って、小麦を固めて砂糖を振りかけただけだよね?」

俺が手に取り聞くと、千さんが答えてくれる。


「この世界の唯一のお菓子です、砂糖棒と言います、たまにしか食べられないので嬉しいです」

「上位のき族じゃ無いと、出てこないお菓子ね」

「本当に、此処に来てよかった」

3人が言うので、俺たち2人も食べる。


何の事はない砂糖菓子、砂糖の甘さだけで感触は硬いドーナツ。


「カオリさん美味しいですか?」

カオリさんは横に首を振る。


「やっぱり、これは美味しく無いですよね!」

俺がハッキリと言ったら、メイド副総長が反論してくる。


「これは今回同行して来た、副料理長に作っていただいた物です!それを美味しく無いなんて、あなた方の舌は大丈夫ですか?もしかして舌が無いんではホホホ」

俺は馬鹿にされたのが分かったので、スーパーに良くあるミニドーナツを出す。

本当はあのチェーン店のチョコ付きドーナツを出したいけど、無いから仕方無し!


「ホラ食べてみなよ、これの方がまだマシなはずだからね」

袋から出して、さっきの棒菓子の横に出す。


みんなが手を出して掴む、皿を回してメイドやメイド副総長にも配る。


「これは、輪っかだな」

「砂糖が粉じゃ無くて、小さい結晶?」

「柔らかい、手で潰れる」

「これの方がこれよりは美味しいよね、本当なら掃除屋さんのチェーン店の方が、大きくて美味しいけどね」

そしてみんなで口の中に入れる、少しの沈黙。


「待て待って、何で同じ物で味が違うの」

「美味しいもお一個」

「1000年生きて来て初めての味よ!」

3人は追加で皿のドーナツを掴み食べ始める。


「安定の味だけど、そこまでは驚けないよ」

4人の感想と、周りのメイドも騒いでいる。


そしてメイド副総長を見るけど、やっぱり固まっている感想を早くくれないかな。


「どうですかメイド副総長さん、美味しくは有りませんかね!」

俺をみて、抱きついてくるメイド副総長さん。


「ちょっと離れなさいよ、私のダーリンよ!」

カオリさんが間に入って引き剥がしてくる。


「御免なさい、だってだって美味しすぎて言葉で表せないので、体で感謝を表しました、美味しいです!ウウウ」

「泣きそうな位に、美味しいの?」

そう言ったら残りのメイドさん達も抱きついて来た。


4人は必死に俺をメイド軍団から離そうとしてくれる、これ以上抱きつかれると股間が危ない。


※∧( 'Θ' )∧鳥マークで時間経過を表しました。※





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