第142話 ペアールック!

千様に連れられてさっきの控室に戻って来る。


「ふーどうにかなったわね、これで貴方は王族の1番下になりました。

後は何かの偉業を積み重ねて上に登って下さいね、王族に成っておめでとうございます」

千様からお祝いの言葉を貰ったが、嬉しく無い!


俺はまだまだ独身でいたいんだ、この地底はおかしいぞ!書類一つで結婚なんて〜。


「流石は王族ね仕事が早くて、阻止できなかったわよ」

「お姉様、私達2人は旦那様とは、どんな関係になるの?」

2人の質問に千様が答える。


「2人は第2第3側妃よ、もう提出してあるからね、私は第4側妃よ登録しちゃったの、プププやった未婚からの脱出よ!」

踊っている千様に、呆れている2人。


「カオリさんは第一側妃ですけどよろしいですね?」

カオリさんに気づいた千様が、確認の為に聞いてくる。


首輪をした時から一言も喋らないカオリさんは何を言うだろう、第一側妃では無くて、正妻の座を寄越せと王女様に言うのだろうか?


「フフフ、これを見なさい」

カオリさんは、みんなに見せる様に奴隷の首輪を指差す。


「ダーリンとお揃いの首輪よ、プライドが有る貴女達にも王女様だって出来ないでしょう!

ペアーよペアーなの、凄いと思いなさい羨ましいとねホホホ」

みんなに首輪を見せつけるカオリさん!出会った頃のタカピーに戻っているよ


「確かに言われると、奴隷の首輪でも旦那様とペアよね」

「羨ましいような羨ましく無いような」

「でも所詮、奴隷の首輪よね、所持者は王女様だしね」

千様が言って来たけど、真実を話すか迷う。


「ハイ集合、千様は入り口で待機して下さい」

俺達はスクラムを組んでまたヒソヒソ話。


(なあカオリさんの首輪は取れると思うか?)

(取らないわよ、ダーリンとお揃いなんだから)

全く頭が桃色ピンクの人に説明するのは面倒だ。


(あのねカオリさん、はずれてあの王女様から支配されてないか試すと言う事だよ、いつ逃げても大丈夫か確認したかったんだ)

(なら早く説明してくれれば良いのに、勘違いしちゃったねごめんなさい)

頭が桃色ピンクでは、最初から説明がいるのか!


(分かれば良いんだ!それで実験は、またトイレに行くんだけど、誰かが付いてくるよね、どうする?)

(此処で確認をすれば良いだろう、みんな旦那様の側妃だからね)


(千様は側妃だけど、まだ信用が無いよね、会ったばかりだし)

みんなで顔を上げて千様を見る。


千様はみんなに見られて、恥ずかしそうにしている。

スクラムを組み直して話を続行する。


(確かに、彼奴は王女様に言うかもしれないな)

(そうかも、ではどうやって仲間に誘い入れるの?)

俺は考えて、黒と白に聞く。


(この世界って結婚は重大かな?離婚とか死別とかは扱いはどうなるの?)

黒が答えてくれる。


(まず一度しか婚姻はしない、特に一族間なら寿命が同じ位のもの達が婚姻する。そして年が離れてもやはり一度しかしないな)

そして白の意見を続けて聞く。


(平民でも同じような事よ、一回しかしないはずね、特例は早くパートナーが亡くなって、共同生活の届け出をして生活するわよ、婚姻届は無しのはずね)


ならばこの婚姻は、かなりの切り札になるな!





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