第137話 部屋を移動!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「よし後は、このナイフで私の指を少し切って、この真ん中の窪みに付けて名を呼べば終わりね。

サダバァサシよ妾の奴隷となれ!」


王女様が彼の名前を言った瞬間、首から光が出てすぐ消える。


(えぇ何故すぐ消えるの、もっと光ハズよ!絶対におかしい)


王女様は、白の一族にヒールで手当をしてもらい、会議の為に部屋を出て行く。


首輪をする前に王女様にお願いして、彼を真贋魔法で鑑定してみた。

もしステータスがあるのならば覗けるはず、ただ私の場合は相手に触れないと実行出来ない。


「少し両手を私と握り合いしましょう」

彼と手を握って私の魔力を彼の中で巡らせる、これならどんな嘘も見分けられるはず。


少しの時の間彼の中に魔力を流したが、なにも変化が無い? まさかステータスが無いの?私は心の中の眼を凝らして見てみる。


見えない!仕方が無いので、彼から手を離した。

「………怪しい所はありませんね、王女様お願いします」


そして彼のステータスは、報告が出来ません、王女様も聞いて来ませんでした。


本当に全然読めません、体の中に霧がかかっている様に、どうやっても見ることが出来ませんでした。


今私の案内で彼ら達は、別の部屋に移動をしている。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


メイドさんの後を追いかけて俺達は部屋を移動する、この首輪が効力が有るのかは分からないが、王女様が指をつけた時には光が発生した。


「此処に入ってくれますか」

メイドさんが扉を開けて中に入ると、清掃をしているメイドと、騎士が何人かいる。


「貴女達、お茶とお菓子を準備して来て、それと騎士様達は外のバルコニーと、部屋の外に何人か待機して下さい、絶対に逃さない様にね」

メイド達と騎士が動く。


「では皆様は此処で、王女様が来るまで寛いでいて下さいね、お茶とお菓子を間も無く持って来ますから」


俺達はソファーに座り、一時の休息を取る。

メイド副総長は俺の後ろにいて、何故か離れない。


みんなに首輪の効果と話をしたいが、後ろにメイド副総長がいるので、お喋りが出来ない。


「メイド副総長さん、我々は逃げませんので部屋から出て良いですよ、通常の業務がありますよね」

俺は後ろを振り返り話しかけると、メイド副総長さんは横に首を振る。


「私の現在の仕事は、あなた達の監視ですからお気遣いなく!」

やはり監視要員なんだね、それと千様はどうするんだ?


「ええとメイド副総長さん、千様達はもう要らないですよね、私に首輪をつけたんだからね!」

メイド副総長さんは、千様達を見て言ってくる。


「貴女達と貴方様のつながりは、まだ分かりませんので、解放は出来ませんね」

繋がりって、単なる50年前の事だけだろう、それに先程戦いに勝って得た、解除の書類を王都に持って行って貰わないと、黒と白がこの世界で自由に行動できないよね。


「千様、会議には参加をしないのですか?」

千様はハッとして、メイド副総長に言ってくる。


「メイド副総長、私は白の一族の代表です、やはり会議には参加をしないと行けません、此処から出る事を許可して下さい」

千様は、メイド副総長に懇願してくる。


「そうですね、ならば4人で行って第3王女様に理由を言って下さい。

その後の事は第3王女様の指示でお願いします」


「分かりました、会議が終了次第に、王女様の指示を仰ぎます。

貴女達行くわよ、お先に失礼します」


千様とお付きは4人で出て行く。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る