第129話 千様!

4人で声の方を向くと白いドレスが1人、白いメイド服調の人が3人立っていた。


全員が背中に天使の羽が生えている。


「面白い者よの、此処には一族しか泊まれない事なのに、追放された其方達には此処には泊まる事はできないはずじゃろ」


「千様こんにちは、我々は行商で来てます、部屋が空いていれば特例で泊まれますよ!元一族ですからね」

目の前のドレスの女を睨みつける白!


「そうよね、特例はどの一族にもあるわよ!ありがたい慈悲だわね」

黒もドレスの女を睨みつける。


「特例ね、まあよろしくてよ泊まる部屋があればね、でも空いてはいないでしょう!今この街には王族が来ているので、白の一族宿も黒の一族宿も一杯のはずね」


後ろの1人が千様という女性に話しかける。

「千様、此奴らには良く言っておかないと、また謀反を考えますよ! 後ろに居る者を見てください」


千様と言われる女性が、俺達2人を見てくる。


「ホウ面白い者達がいる者ね、200この者達は何者かしら?」

黒と白は大人の格好になり、俺たち2人の前に来る。


「あなた達には関係のない事だ」

黒が言うと白も答える。

「商売上の取引関係です、気にしないで下さい」


後ろの女性が、又も言ってくる。


「その雰囲気は地上人では無いのですかね?」

「私も思います」

「私もそうだと思う」

後ろの3人が、俺たちの正体を見抜いてくる。


「そんな事は無い」

「そうそう普通の平民だ!」

黒と白が言ってくると、千様という女性が言ってくる。


「ならば少し試してみましょう、600相手をしてあげて!皆さん中庭に行きましょね、200達も来なさい!」


(すまぬ旦那様、守る事が出来なかった)

(上手く戦いを制してくれ)


いきなりの戦いになるんだ?

(何で戦いになるんだ?)

(そうよただ外で話をしていただけなのに?)

俺とカオリさんは、少し状況が読み込めず思案顔。


(すまぬ、取り敢えずは、中庭について来てくれ)

(ごめんね、こんなはずじゃなかったのにね)

黒と白は心配顔だ。


皆んなの後を俺達はついて行く、建物の裏の庭は芝が貼ってあって広い。


「此処ならいくら戦っても被害は周りに出ないわよ、結界が張ってあるからね。

600しっかりと相手をしてあげてくださいねフフフ」


「千様戦いに条件を付けて下さい、もし勝ったなら部屋を分けてくれると!」

白が千様と言う女性に言っている。


「条件?死んでしまって条件もあるわけ無いでしょう、言っときますけどね、先程赤の一族から伝令が来ましたよ、男爵を怪我を負わせた黒と白の200が、街に向かったとね!

あなた達には、男爵に怪我を負わせた容疑が掛かっているんです。

一族を追放した人物が、一族の名前で揉め事から逃げたと! 

一族間の揉め事を、一々王族の耳には入れませんよ、此処で処刑をして終わりにしますよ」


4人が俺達の前で、横に広がる。


「私らを処刑、やっと50年前の本音が聞けたな白よ、此奴はやはりあの時から我らの事を木の元に帰そうとしている!」

「そうねお姉さま、あの時からの因縁ね」

50年の因縁てどんなに長いんだよ。


「後ろの者達を守りながら、我らを倒す事が出来るのかね200達!」

600という女性が、黒と白に言ってくる。


「フン、背後の者達を守る、私達が守られる側だよ」

「言っとくがね千様、命が欲しくば怪我でやめといた方がいいぞ、最後まで行くなら命の補償はしないからな」


白と黒が言うと、千様が腕を横に出して戦闘を止める。


「まあまあ止まりなさい600達よ、随分と自信がある様ね………少し戦いを待って話をしましょう」


一時休戦と成るみたいだ。









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