第27話 ユルユルダンジョン?
乾杯の後は情報交換、俺はみんなに話を聞く。
「それじゃ、誰か調べた情報を話して下さい」
「はいまず大変な話をする」
先頭で発表するハルトが真剣だ。
「サダが行っているダンジョン、日曜日に大変な事が起きた!何とゴールドスライムが三匹出た、最後の一匹は国内最高らしい」
ハルトの発表に奏凪さんが聞いてくる。
「最高って?」
「重さがさ、国内最高の2kと同じでそれが出たみたいだ」
やっぱり、ネットに速報が出るくらいの事なんだね。
「2kの何処が凄いの?」
村崎さんがハルトに聞いて来たのでハルトが答える、みんなが驚く金額を。
「今さ金が1g一万円ぐらいだから、二千万円だよ」
「「「「「ええ〜」」」」」
女子全員から驚きの声。
「二千万円が出たの少し良い宝くじね」
「ただ税金が二割引かれて千六百万円なんだって」
相田さんが言うとソウタが答える。
まずい、そろそろこの話は終わってほしいと願う俺。
「それも一人の人が朝早く捕まえたんだって、お昼にはみんな諦めて帰り自宅を始めたってさ、だって後二匹はでないだろーてさ」
世間では二回目のゴールドスライムが出れば、三回目が出る確率はかなり低くなるとフードコートで周りが話していたな。
でもねその後に三匹出たよ合計六匹、黙るって辛い。
「何で後二匹なの?」
アオイさんがソウタに聞いてくる、もうこの話辞めないかな。
「世界記録が、五匹で、出ると当分ゴールドスライムは出なくなったんだって、三匹なら次の日も出たけど、五匹出た所は1ヶ月ゴールドスライムが出なかったんだってさ」
そんな情報があるんだ、俺は知らなかった。
「サダ君は取った人見なかったの?」
奏凪さんが俺を見て聞いてくる、みんなが俺に視線を向ける。
「ああ俺とは活動階が違うので見てないんだ、ごめん」
あぶねえあぶねえ、言いそうだった。
「そうか、なら残念ね、歴史的瞬間を見られないなんて冒険者としては悔しい?」
会田さんが俺に聞いてくるが、此処でも惚けた答えを言っておく。
「まだまだ初心者だから仕方ないよ、それよりも他の情報はないの」
此処で話を逸らすしか無い、これ以上追求されると口が滑るかも知れない。
「地下鉄ダンジョンと都庁ダンジョンどっちが良い」
ユウマが聞いて来たので、何も知らない俺は基本的な事しか聞けない。
「両方とも、初心者ダンジョンなのか?」
「いや、両方とも上級ダンジョンだよ」
まだ初心者ダンジョンを潜り始めたばかりなのにいきなり上級は行かないだろう。
「なら、初心者は行けないから情報要らないね」
「そうだよな、初心者はゆるゆるダンジョン専属ではね」
ユウマが言ったゆるゆるダンジョンて何だ?初めて聞いたぞ!
「なんだよ、ゆるゆるダンジョンてさ?」
「誰も死なない死人の報告無し、怪我人も出ない、監視カメラで安全管理。
魔物も一種類かニ種類しか出ない、散歩でもしながらでも入れるし多少酔っ払いでも小遣いを稼げて装備も要らない、ラノベとかに出るダンジョンとはまるで違う、何も考えないで潜れる。
そこから初心者ダンジョンはゆるゆるダンジョンて言われているのさ!」
「そんな事を言われているのか?確かにあるな、だけど一応は警戒するぞ」
「サダの言っている所はゆるゆるダンジョンさ! だって警報装置に終了の音楽なるだろう、中級以上は無いぞ」
確かにユウマの言う通り終了の音楽なるよ、あと少しで七匹目が〜。
「そうなんだ、初めて知ったよ」
ますいぞ、冷静にならないと。
ピンポン。
「ちわ〜、ピザ屋です、お届けに来ました」
やっと来たピザを食べながら、車が帰って来るまでみんなで楽しく語らった。
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