第28話 招かれざる客が現れる。
何故か朝早くに起こされて、掃除をさせられている俺。
「何で朝から掃除なの?」
「だって貴方が孕ませた女の子の親御さんが来るんでしょう、まあ早いけど、三年も経ったら結婚出来るから良いかも知れないね」
母の言葉に固まる俺、何処からそんな偽情報が出て来るんだ!
「そうだよ、姉より先に嫁を貰うなんてスピード違反だ!」
姉よお前だな偽情報の発信基地は!
「六人のうちの誰が来るのかなお兄ちゃん」
待て待て妹よ、六人て誰を言っている?お前も偽情報の発信基地か!
「何ヒデミはお相手見たの?」
「いつも奢って貰ってる中の六人の先輩のうちの一人だと思ってる」
母さん聞くなよ、それにその情報は間違いだぞ妹よ。
「へーじゃあ昨日何か合った?」
「みんな、普通の会話だった、動揺している人はいなかった」
おい姉妹で確認し合うな!姉は考えて妹にまた尋ねる。
「なら無口の人はいた? 又は積極的な人とか」
姉さん聞くなよ妹に。
「うーん積極的なのは奏凪さんね、無口無口!あゝいた日向さんね」
お前よく見ていたな、ただどちらも来ないぞ不正解だ。
「今顔を見たぞマサシ、動揺していないから残りの四人のうちの誰かね!」
「そうか、ジー」
妹よ俺を見ながらジーて言うな、小学生か!そして姉よ勝手に判断するなよ。
「まあ良いわよ、十時になれば分かるからね」
そして少し遅い朝食をみんなで食べる。
リビングで寛いでいるとインターホンのチャイムがなる、来たか。
画面を見ると、奏凪さん
「アレ?」
俺が頭を捻ると画面が見えたのか妹が騒ぐ。
「お母さんお姉ちゃん、さっき言った奏凪先輩よ、でも後ろにも誰かいる」
後ろにいるのは日向さんだ、なぜ二人が一緒に来るんだ、それに来る相手が違うぞ!
「ほらマサシ返事して、上がって貰いなさい親御さんもいるかもしれないから」
でもそんな事はないよな。
「はーい今玄関を開けます、お待ち下さい」
俺はインターホン越しに二人に返事をする、そして玄関に行く。
扉を開けて二人と顔を見合わして挨拶する。
「おはようございます」
「おはよう、昨日は場所の提供をありがとう、それで何かな?」
「ええと父と母が、昨日の事と、この間の事をお礼したいって付いてきたの、迷惑よね」
そうだよね、これからチーフさんが来るしな。後ろから声がする。
「大丈夫よ親御さんも上がって貰ってね」
全くお母さんは、話が見えていない、困ったそれと後ろの日向さんはどうするの?日向さんに目をやるとモジモジしながら答えてくれる。
「ウチも母が来てます、上がってよろしいですか?」
「はーあ、ええとね」
「良いから上がって貰いなさい全ての人に外は寒いわよ」
母が言うと姉が出て来る。
「もお風邪を引く前に、上がってもらってさあ早く! みんなで六人ね、よしOKケーキ足りるね」
六人て、アレチーフさんがいる、
「いらっしゃいませ、上がって少しお待ち下さい」
「立て込んでいるたら、後日にしますけど」
「マサシ全員入れなさい、話は今日中に決着つけるからね」
スピーカーから母の声が聞こえる。
「では上がって下さい。少し立てば話が終わりますから」
なぜ同級生の親が来たのだろう、兎に角チーフさんとの話が俺には大事だ。
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