第109話 報連相は確実に!

俺を見る皆んなの視線、先生の頭は?マーク。


「待って君がサダ君なの、まだ担任を変わったばかりで全員の名前と顔が一致してないのよ、本人なのね!」

俺は立ち上がり答える。


「えぇと、本人ですサダマサシです」

「お前その答え方なんだよ」

「いつからそんな真面目っ子になったの?」

「サダお前らしく無いぞー」

皆んな笑っている、先生は驚いている。


「なら君サダ君は、校長室に行きましょうね! 皆んなは自習していてください」

先生にドナドナされて、校長室に連行される。


トントン「失礼します校長先生、何故か教室にいました」


先生の言葉に校長先生はキョトンとしている、ただその隣には元担任の柳生さんがいる。


「おいサダ!何で学校にいるんだ、私はダンジョン庁の連絡で朝から来たけど、お前が見つかったとは連絡を受けてないぞ!」

まだ連絡してないからね、当たり前だけど。


「その件は放課後、ショッピングモールダンジョンに行って八木さんに報告しますよ」

驚いた顔の柳生さん。


「待て待てまだダンジョン長にも報告してないのか、そこで待っていろ!」

柳生さんは、慌てて何処かに電話をしている、まあ八木さんにだろうけどね。


「はいでは迎えに来てください、此処で確保して置きます絶対に逃しません!」

柳生さんは俺を見る。


「逃げるなよ絶対にな!今ユメが迎えにくる。もし逃すと私が確実に首に成る、ユメに渡せば受付に復帰だ! 私の為に此処に絶対居ろよ、校長先生も担任の貴女も逃さないでね、私の首がかかっているからね」

柳生さんはニコニコしている。


「すいません柳生さん、鞄を取ってきて良いですか?」

少し考えて答えてくれる。

「担任を付けるが良いな、担任の先生付き添いお願いします」


担任の付き添いで俺は一度教室に行く、皆んなの注目を浴びるが鞄を持って教室を出て行く。


さてどうしよう、この二人の事もあるしな報連相は社会人だけじゃ無いのかよ、学生は学業を優先だろう。

(旦那様どうかしました)


小声で黒が聞いてくる。

(あゝ、行きたく無い所に連れていかれるんだ)

(なら逃げる?)

(どうやって?)

試しに逃亡方法を2人に聞く。


(小さくしますから、上手く外に行って飛んで逃げましょう)

(二人で持ち上げれば、楽に飛んでいけますよ)

そんな事が出来るのか?黒と白は凄いね!


(本当に大丈夫かな?)

((はいまかしてください))


俺が二人と話していると担任が話しかけてくる。

「どうしたの、独り言行って?」

「えぇと、お腹痛いのでトイレ行って良いですか?」

「仕方ないわね、すぐ帰って来るのよ、先に校長室に行っているからね」


担任は校長室方面に向かった、俺はトイレに入る。


二人とも、窓の所に出てきて、小さい悪魔と天使が現れる。

「手を握って、その前に鞄を何処かに置いておきなさい」

「服は、大丈夫よ一緒に縮むからね、アイテムBOXも縮むからね」


俺は手を差し出すと、二人が手を握ってくれる。

「行くよ、「小さくなーれ」」


二人の掛け声で、俺の体が縮んでいく。

「よし縮んだ、飛ぶよ」


二人に手を引かれて空に向かって飛び立つ俺達、完全に逃亡者だ。


何処に逃げれば匿ってもらえるかな、頭桃色のあの人しかいないか!


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