第89話 何時もの様に続く会議!

同級生達が画面で話をしている。


「では貝巻も納得したか!」

ここでも呼び捨てだね、奏凪長官。


「俺にも呼び捨てかい!ここは重要な会議では無く、アホな世間話をする同級生の会議なのか? ミスリルランカーなど世界に数えるしか居ないんだぞ、日本は海外に覚醒者が2名いるが、まだミスリルランカーでは無いぞ!」

その言葉で貝巻さんも彼らの同級生と知る。


「お前が、サダ君をどう思おうが自由だが、彼のバックは日本政府だ!

東京都庁では勝てないぞ、何処かの省みたいに多額の賠償金を払う事になるハハハ」

ウンウン防衛省と文科省ですね。


「では聞くぞ、今回の金の糸はダンジョン庁の査定場では無くて、ブルードラゴンに売ったんだぞ! 貴重な資料なのに海外に出てしまったら取り戻せ無くなる、君はそれが分かっているのか!」

分かりません、売ったのは八木さん達だからね。


「支部長、今回は初めて出た金の糸ですが、またその内に出ますよサダ様の能力でね、そうですねサダ様」

そんなの無理、運で出てきた物だよ運!俺は首を振る。


「何首を振っているんですか、何時もみたいにチャチャと出して下さい、ゴールドスライムを出す様にね」


「何だゴールドスライムって、たまに出る最弱高額イレギュラーだぞ!そんなに簡単に討伐は出来ない、遭遇確率が低いからなユルユルダンジョンしか出ないはず」


笑う八木さん暗黒面だな、綺麗は怖いね。


「奏凪長官、この後の議題にも関係があるんですが、サダ様は秋葉原中級ダンジョンで、今日も金塊を出しています! 販売先はこれもブルードラゴンです」

会長はニコニコして頭を下げる。


「そんな報告は来ていない、出鱈目を言わすな埼玉支部!」


東京支部長はお怒りの様です、でも事実なのでみんな首を横に降ります。


「出鱈目では無くて真実です! それも通常のスライムから出ていますねサダ様」


埼玉支部長の質問に俺は頷く。


「そこで問題が発生しました、サダ様はスライムの魔石が自然にどの色か分かるんですよ! あの女の諸行しょぎょうで発見検証が遅れましたー、どうしてくれよう柳生!」

うん綺麗は怖いね、そして画面の奏凪さんと会長はアングリ。


「大丈夫ですか奏凪長官、中立会長」

八木さんは二人に聞く。


「待ってくれ、それは事実なのか討伐前に魔石の色が分かるなんて?」

「ゴールドスライムを偶然発見して倒したんじゃ無いのか? あの金塊は!」

二人は質問してくる、そして東京支部長はまだ固まっている。


「えぇ100%見分けられますよ!お兄さんと妹さんに聞いてくださいね中立会長さん」

俺は答える、そして東京支部長が復活。


「聞くが何故分かるんだ?」


「えぇと秘匿事項ですよ、答えません!」

お怒りの東京支部長、そして。

「ならお前の東京ダンジョンの活動を禁止する、出禁だ出禁」


なら行かなければ良いんだろう、もう面白く無いので帰ろう。

俺が立ち上がると、声がする。


「東京支部長、今俺の権限で解任する今までご苦労様、後任にはダンジョン庁から誰かやる」

そして東京支部長の画面が消える。


「サダ君、すまないダンジョン庁職員には言動を注意して君と話する様に通達を出す、明日から東京中のダンジョンへは安心し潜って討伐してくれ。もしテントで査定出来なければブルードラゴンで売れば良い!中立頼んだぞ」

「あゝダンジョン庁長官の願いだ聞き入れる、サダ君また来店してくれ」

そして画面が全て消える、残った四人が立ち上がり俺に頭を下げてくる。


「どうしたんですか皆さん、顔を上げてください」

俺が言うと、和久井さんが頭を上げて言ってくる。


「毎回君に迷惑をかけるダンジョン職員に代わって謝っている、何時も迷惑をかけて申し訳ない」

「「「申し訳ありませんでした」」」


埼玉支部に声が響き渡る!







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