第82話 商談その先は!

声を掛けてきた会長さんに、俺達は事務所に連れて行かれる。


ビルの最上階、その会長室だ。


「この間は大変失礼しました、娘の言動をお詫びします! また訪れて頂いてありがとうございます」

中立会長は、頭を下げてくる。


「中立会長さん謝罪は、もお入りませんよ! お詫びの品も頂きましたしね」

ほとんど食べたのは母と妹とだが、食べてしまったしな。


「それはありがとうございます、それで本日はあの商品をお売りいただけるんですか?」


俺は頷くが、八木さんが待ったをかける。

「会長さん、私ダンジョン庁職員でサダ様の専任担当の八木と申します、昨日のサダ様との契約の件で此処にきました。

それでこれが契約書ですが!そちらに元本があると思いますが!確認をお願いします」


八木さんは節々に言葉を強調、会長は契約書の書類を見て、何処かに電話をしている。

(あゝすぐ来る様に、それと社長も呼べ娘もだ!)

小声でも怒っているのが分かる、俺には書類が不備で怒っているのかなと思う。


少しして着物の人と執事風の人に、メイド服の人が入ってくる。


ええと奥さんとタカピー娘さんと男の人に、昨日ウチに来た主任さんだな!着物を着ている.


「主任よ!お前も娘と一緒に裏でビラ配りしろ!なんだこの書類は!」

会長さん怒っている、そこに奥さんが手で話を遮る。


「あな、会長は何を怒ってらっしゃるの?」

会長は奥さんに書類を見せる。


「別におかしな所は無いわよね」

男の人に、メイド姿の娘さんも見て頷いている。


「そうだ彼の年齢を知らない者には、その書類は有効に見える!ただ彼の年齢を知っている者には無効だ、何年この業界にいるんだ主任!」


会長さんに怒られて書類と俺を見る、主任さん。


「えぇともしかしてなんですが、未成年者ですか?」

俺に聞いてるの? 会長さんに聞いているの?


「そうだ未成年者だ!その書類は無効だ! お前はもお1度1からやり直せ!」

会長の怒り声が会長室に轟く。


「まあまあとう、会長誰にでも間違えはある、それに俺は彼の事を知らないが、そんなに大事な取引相手かい、子供だろう?」


その言葉に怒りが込み上げてくる会長さん。


「まず言っておくが、専任担当がダンジョン庁から付いてくる時点でおかしいと思わなくてどうする専務、今まで取引してダンジョン庁から専任担当が同行する人物を思い出せ!それも分からないならお前もビラ配りからやり直せ服も黄色からだな」


そう言って、俺達の方を向く会長、専務さんは考えている。


「待ってください、なら彼は少なくともゴールドランカーなのですか?」

俺達の方に質問する専務さん。


「(仮)ですけどゴールドランカーですよ、プラチナまでもうすぐですけどね」

八木さんが、一言言うと専務さんはジャンピング土下座。

「大変失礼しました、ご迷惑をおかけしてます」


「お前はこの事がわかるのだな、なら書類は無効だ、もう一度最初からお願いして商品を売ってもらおう」

会長が言うと、八木(千葉)さんが手を上げて発言する。


「ブルードラゴンさんに売る前に、千葉に売っていただけませんか!」

何故今言うんだ八木(千葉)さん?


「取得証明がいるでしょう、本証明の書類です。彼がイレギュラーを倒したのは私が確認しています、それの方がお高くなるのでは!」

八木(千葉)さんは偉そうに言う、胸を出しても姉妹揃ってストレートだけど。

まぁ綺麗だから誰も文句は言わないよな。


「確かに取得証明は欲しい、ただ仕入れ価格は上がるし我々にはメリットは無いし、彼にもメリットが無くなる」

「六億で買い取って下さい、彼には五億私共の手数料は一億でどうですかね、最終は三十億と聞いてますけどね」


会長社長驚く。

「何処でその情報を聞いたんです?」


「だって会長さんは、相手に幕張メッセダンジョンて言うから、相手方から問い合わせがありましたよ、確実に取得証明が出ているかってね、言葉を濁して言って置きましたよ」

会長は頭をポリポリ、笑顔で。


「よろしくお願いします」

「ではサダ様、後でカードをお持ちください、入金しますからね」


俺は確実に五億円をもらえる事になった!








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