第80話 八木さんが朝から来ました!

翌日の朝には俺は起きたが、姉はまだ起きない。


「ダンジョン行くわけでも無いし、お昼頃までに秋葉原行ければいいか」

俺はリビングでのんびりしている。


十時頃、インターホンが鳴るピンポン。

「誰かな」

俺が画面を見ると八木(埼玉)さんと男性と八木(千葉)さんの三人が映っている。


どうする居留守を使うか、思っていたら妹が返事をしてしまった。

「はい誰ですか?」


「マサシ様居ますか?ダンジョン長の八木と言います」

「あゝこの間のお姉さん、お兄ちゃんは居ますよ、どうぞ」

妹よ、何故すぐ許可する、居ないと言えよ。


「ほらお兄ちゃん、玄関に入って来てお母さんお客さんよ」

どうしても上げなくてはいけない様だ、仕方無しに玄関に行く。


「いらっしゃい、どんな御用ですか?」

「マサシ上がってもらいなさい、玄関狭いからね」

渋々三人を家にあげる。


「おはようございますサダ様、朝早くてご迷惑をおかけいたします、此処に連れてきたコイツは覚えていますか?」


八木(埼玉)さんが八木(千葉)を指指す、俺は八木(千葉)さんの顔を見る。


「はい昨日俺の機密情報を除いていた人ですね!」

俺が言うと、八木(千葉)さんは土下座して謝ってくる。

後ろの二人も頭を下げる。


「本当に申し訳ありません、私ダンジョン庁千葉支部長の安井と申します。上司として部下の行った事に謝罪に来ました、サダ様には大変お騒がせしてすいませんでした」

「私からも愚妹が迷惑をかけて、すいませんでした」

「すいませんでした」


「八木さん」

「「はい」」

「ええと専任担当の人です、これで終わりで良いですけど機密情報はどうなりますか?」

「はい、昨日の会議で、千葉も機密情報秘匿の書類にサインをしてもらいました、それで賠償金の方ですが」

俺は止める。

「八木さん、要らないのでこれ以上付きまといをやめて頂ければ結構です!

後アイツはどうなりました?」

「アイツ?柳生ですか?」

「はい」

「一応は見習いに落として裏で魔石磨きです、受付には出しません。

それでお願いします、下手に首にしてサダ様に纏わりつかれても困りますので」


確かに担任を首になったら、ダンジョンまで付けられたっけ!ならこれでいいか。


「ではそれでお願いします」

俺は言うと帰るかと思ったが、誰も腰を上げない?


「謝罪は受け取りました、本日はありがとうございました!お帰りはあちらです」

俺は玄関を指差す。


「あの〜サダ様本日はダンジョンに来ないのですか?休日ですよ連休ですよ!」

あゝダンジョンのお誘いか、でも今日は姉さんと出かけるしな。


「どちらにも行きませんよ、姉と出かける予定なのでね」

そう言うと立ち上がる三人、八木(埼玉)さんが話しかけてくる。


「では帰りますが、サダ様のお出かけ先は秋葉原では無いですよね?」

「秋葉原ですけど、何か?」


「ブルードラゴンでは無いですよね?」

「ええブルードラゴンです、昨日主任さんが来て姉と意気投合して割引カードを貰ったので見学に行きます」


「昨日のダンジョンのドロップ品をお売りしませんよね?」

「お売りしますよ、昨日書類にサインをしました」


「見せなさいその書類、早く!⤴︎」

何故か怒られる俺、その声で母が書類を持ってくる。


「これですけど、何かあるんですか?」

母は尋ねるけど、三人は書類の隅々まで確認している。


「まず座りなさいサダ様、正座!⤴︎」

何で俺が正座なの、周りには母と妹も正座している。













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