第79話 休日の夜は長い③
奏凪さんは、中立さんに言われてハッとして答える。
「中立さん、周りに誰も居ませんよね、今更ですが?」
「ええ会長室に一人で参加しています、機密情報は守りますよ!
それで二個出しってどの様な事ですか?」
「スライムは倒されても魔石は1つだけ、ゴールドスライムは金塊を一つだけは定説です、彼はある方法で一匹で二個のドロップ品を三回出しています、それも金塊と銀の箱とね!」
中立さんは驚いている!今まで一度もどんな魔物でも、二個もドロップ品が落ちる事は無い。
「そう言えば、彼は傷ついた魔石とマントと鎌を持っていましたね、
同じ個体かは確認しませんでしたが、もしかして?」
思い出す、八木(千葉)さん。
「そう言えば、一個体で全て出て来たわ!すぐアイテムBOXに仕舞われたから気づかなかった」
「もうサダ様は、報告が欲しいのに電話してやる」
八木さんは俺に電話するも、俺は電源を落としている。
「出ません、明日確認しに行きます」
「なら、残りも当社で改めて五億で買うと行っておいてくださいね、他に流れると全て揃わないのでね」
「そんなに価値のある物なのか?」
奏凪さんの質問に、中立さんは笑いながら言う。
「イエ先行投資ですよ、奏凪さん」
その言葉に八木(埼玉)は面白くは無い、少し嫌味を言う。
「私を通してください、彼の専任担当なのでね!」
嫌味には嫌味返と中立さん。
「でも彼は一人で来ましたよ八木さんですっけ?」
その言葉に柳生(娘)を睨む八木(埼玉)さん。
「柳生、お前のせいでサダ様の関係ズタボロよ!」
「だってだって………ウワーン」
鬼の八木(埼玉)の顔に、泣き崩れる柳生(娘)。
「もう泣いたってどうにもならないわよ、とにかく当分の間は魔石磨きね!」
安達さんの言葉で首の皮一枚で、どうにか残る事になりそうな柳生(娘)さん。
「なら私も謝りに一緒に行きますよ八木さん」
千葉支部長が言ってくる。
「なら私も行きます、お姉ちゃん」
俺に謝る事で会議は終了する事となった。
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家では酔っぱらいが俺に絡んでくる。
「ほらマサシ、ミツヨちゃんの言う通り、此処にサインしなさい。
半分はお姉ちゃんに頂戴ね、手数料としてね」
「ダメですお姉さん、冒険者の物を取っては、その代わり割引カードを差し上げます。
ご来店時に十%割引ますので防具でも武器でも品物でも結構なので、これを買うときに提示して下さい」
姉は酔っぱらいながらカードを見る。
「やったブルードラゴンの割引カード、明日お店行きますよ、ミツヨちゃん!ほらマサシ此処にサインサイン」
「お願いしますサイン下さい」
酔っぱらいにこれ以上絡まれたく無いので、俺はサインをする。
ただこれは後で八木さんにメチャクチャ怒られた!専属契約だったらどうするのか、違約金が発生する事もあるとね。
だって、酔っぱらいに絡まれたら仕方ないじゃ無い!
サインをした書類を抱えて、ミツヨさんはタクシーで帰る。
明日は姉と共にお店に行く事になったので、もっとニコニコ顔で帰っていった!
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