第77話 休日の夜は長い!

山田さんを家に上げると彼女は、母さんと姉さんに挨拶をする。


「改めまして、秋葉原のブルードラゴン株式会社、主任の山田ミツヨと申します。

日中はサダ様に大変不快な思いをさせてしまい、此処には会長に成り代わりまして私が謝罪のご挨拶に来ました。

サダ様、日中は私共の部長が不快な思いをさせて大変失礼しました。会長よりお詫びの品をお持ちしました、お納め下さい」

彼女は、品物を俺に渡して頭を下げてくる。


「分かりました、いただきます、頭を上げて下さい」

彼女は頭を上げる、そしてカードを俺に渡して来る。


「コチラのカードは当社の特別なお客様用の物です、市場価格の十%アップで買い取り、必要な商品は五%値引きして販売いたします。

順番も特別窓口で対応させていただきます」

カードの説明を終わり山田さんはニッコリと笑う、綺麗は罪だ。


「なら仲直りしたなら、続きをしましょう、山田さんは飲めるわよね」

母が聞くと、山田さんは断ろうとしたが無理矢理コップを持たされてアルコールを注がれてしまう。その後は吹っ切れてアルコールを飲んで姉と色々と話している。


母と妹は俺のお詫びの品が、甘い食べ物と分かって食べている。

俺のだぞ母に妹よ、少し残しておけよ。


夜はまだまだ続く!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


夜のダンジョン庁埼玉支部、またまた正座している人が二人、画面には四人が映っている。


ダンジョン庁長官奏凪、防衛省長官柳生、官房庁長官楠木、もう1人は誰なんだろう?


「では千葉支部長も来たし、会議を始めるか進行は私和久井がやります。

それでは今回の」

私は手を上げて和久井さんの話を止める。


「支部長、画面に見慣れない方が居ますが政府関係者ですか?」

私は画面を指差す、すると和久井さんは画面をチラッと見て紹介してくれる。


「そうですね始める前に、初参加の方を紹介しましょう、まず千葉支部長とそこに正座している右の方は幕張メッセダンジョン長です。

隣は埼玉ダンジョン職員で柳生さんの娘さんですね」

紹介すると画面の柳生長官がムッとする。


「それと画面の左下の方はブルードラゴンの会長さんです、確かに政府関係者では有りませんが、彼の行動に関わってますので奏凪長官が招待しました」

画面の紳士はあのブルードラゴンの会長さんか! 失礼の無い様にしよう。


「では紹介も終わったので進行させて頂きます、まず本日の彼の行動からおかしな点が有り、調査した所でダンジョン職員である柳生さんの娘さんが、絡んでいる事が判明しました、八木(埼玉)君報告してくれ」


私は立ち上がり、サダ様がテントに寄らなくなった事、何故か休日なのに私達のダンジョンでは無く、千葉の幕張メッセダンジョンに朝から行っていた事を告げる。

その原因は、柳生さんの娘さんの言動だと報告した。


それと千葉支部長に来て頂いたのは、幕張メッセダンジョンのダンジョン長が、冒険者の機密情報を隠れて覗き見した事で、被害にあった冒険者が私に連絡をしてきた事と報告して席に座る。


「まずは彼が埼玉から隣の千葉に移動した事を報告しなかった事が問題ですが、職員が邪魔をしたのでは彼を責める事は出来ません。

柳生長官お嬢様の教育はどうなっているんですか!」

画面の柳生長官は頭を下げて発言する。


「前回の事で私の方は娘を勘当して追い出したが、まさかダンジョン庁の職員になっているとは思わなかった。 

確かに監督を怠った事は詫びるが、ただ何故彼の事を妨害したのかは分からない。

娘よ弁解を聞いてやるから、何故彼を妨害したか言ってみろ!」


柳生さんは睨んで娘さんに聞いた。











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る