第75話 あのポーチ凄いんだ!

娘さんが俺に近づき、ポーチを見ている。

股間が近いから恥ずかしい。


「本当だ、金色よ何で初心者が持っているのよ、何処のお金持ちのボンボンなの?、それ売って下さい十億で良いよね!」

繁々見ているお嬢さん、ポーチを離してくれません。


「売りません、何なんですか貴女はさっきから俺をなんだか馬鹿にしてませんか!」

ポーチをお嬢さんさんから引き離し、俺は抗議する!


「当たり前よ、初心者に敬語なんて要らないわよ、第一に私が買わないと言ったら売る所は無いのよ、良いの貴方!」

タカピーお嬢さん今度はキレた!


別にダンジョン庁のテントで売れば良いんだから、俺に問題はない!

困るのはそちらの方だ!


「良いですよ、不快なので帰ります」

俺はマントと鎌をアイテムBOXにしまう。


「執事さんありがとうございます、買取所のやな所がわかりました。

ダンジョン庁の看板も当てにならない事もね、それじゃー」


俺は1度看板を指差して走って外に出る、まだまだ日は高い。


「他を回って値段を見て家に帰ろう」

俺は先程の店からなるべく離れてウインドウショッピング!


〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


走り去る俺を見ているご夫婦さん達。


「行ってしまった、逃した獲物は何時も大きいな」

「そうね、どうにかしてまたコンタクト取らないと、あの釜とマントは手に入れたいわね」

夫婦二人が話をしていると娘が話しかける。


「二人とも初心者のボンボンを何で気にしているの? あんなの持っていても彼には荷が重くて、その内にオークションに出るでしょに、ほっとけば良いのよ!」


二人は頭を抱えている、メイド達も意味が分かっていないただ一人は分かったようだ。


「会長社長、先程のお売り頂いた情報に住所が有ります、私が菓子折りを持って誤りに行きますか?」

名乗り出たのは主任者の山田さん。


「あゝ、魔石はお売り頂いた、住所は分かるか? ならお願いしよう」

そこに現状が分からないお嬢さんが質問してくる。


「主任、何で貴方が行くのよ!必要無いでしょう!」

親は二人ともやれやれと首を振っている、キリッとした顔で主任は娘さんに言う。


「部長本当にあのポーチの意味が分からないんですか、それならその子達と同じですよ、あの金色のポーチですよ!」

主任さんは他のメイドを指差す、それを見るお嬢さん!少し考えるがやはり解答が出ない。


「降参よ教えてくれる、私の間違えをね」

そして主任は話し出す、金色は上級ダンジョン以上でしかドロップしない。

世界では稀に銀色のポーチかリュックはオークションに出てくるが、動かすための魔力を持っていないと動かす事は出来ない。


故にゴールドもしくは、それ以上の魔力を持つ者でしか持っても使えない!


そもそもゴールドのアイテムBOXは一つもオークションには出ていない。


持つには自力でダンジョンに潜って取ってきて、自分の魔力を流して使用する。


「以上の事を踏まえて彼はゴールドランカー以上の力があるはず、なので会長はこの先のドロップ品の独占契約を結びたかったと思います」


「正解」

「立派な模範解答ね、貴女を息子の嫁になる事を認めるわよ、全く何でゴルフに行っているのかしらね」


そして皆んなの目は娘に行く。


「分かったか、少しのお金を惜しんで大金を逃した事は!」

「部長から降格、一ヶ月は下でビラ配りね、着物は主任さんに渡しなさい、良いわよね!」


「お母様許して、まだ寒いからねお願い」

「主任さん、うまい時間に行って謝って来て、そして明日にでももお一度お願いするってね」

「はい、贈答品を吟味してお話をしてきます」

主任さんは出て行く、そして残った親子は。


「もう少し、鑑定を磨くんだな!」

「それ以外の付加価値もキチンと読む事も覚えなさい」

二人は娘に言って出て行く。


「くそ〜あの初心者、絶対靴を舐めさせてやる、下僕だ!」

彼女は知らない、近々自分が下僕になる事を。











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