第73話 武器も防具も売ります!
気を取り直して、魔石を鑑定してもらう。
「とにかくは、この魔石って売れるんですか?」
取り出した赤い魔石を指差す、すると執事は手に取り鑑定している。
「ふむ、これはこれは君も見て見た前」
今度はメイドさんに見せている、そして何人かで見て執事さんに返して来る。
「凄いですね、その形を保ったまま討伐しているなんて」
「そうです、形はそのままで何箇所かの貫通傷だけ、細いスピアで仕留めたのですか?」
俺は首を振る。
「なら新しい武器ですか、見て見たいですどんな武器か!」
「これこれお客様に失礼ですよ、検索はダメです!それにこの方のアイテムBOXは中が見えません、高度な隠匿魔法がされてますね」
隠匿魔法ってそんなの知らないぞ、俺は鑑定をアイテムBOXにしてみる。
中が見える、あゝ持ち主だから見えて当たり前か。
「まああまり見ないで下さい、それで価値はどれ位です?」
「傷があるので五十万円でどうですか、少しは魔力が残ってますので!」
「ええ店長の金額で間違いないです、傷もなければ十倍は行くでしょう」
「はい私もそれで大丈夫だと思います」
残りのメイドさんも頷く。
「この状態でその金額ですか、売りますよ!どうすれば良いのですか?」
俺はニコニコ顔で答えると、執事さんもニコニコ顔で答えてくれる。
「ダンジョン庁と同じ様に、冒険者カードで決算出来ます、現金でも出来ますのでどちらでもよろしいです、どちらにしますか?」
「ではカードでお願いします!」
俺はカードを執事さんに渡すと、機械に通して手続きは完了。
「確認はダンジョン庁の機械で見て下さい、それと」
何か上を指指す。
「ダンジョン庁公認看板です、あの看板の無い店ではカードで決算しない方がよろしいですよ、稀に入金では無く出金されている事も有りますからね!」
やっぱり都会は怖いね、でも良い事聞きました。
「それと武器と防具を売る店っていい所を知ってますか?」
俺は試しに聞く、執事さんはまたニコニコしながら答えてくれる。
「その扉を出て階段を上がった二階は防具買取場です、三階は武器を買い取っていますよ」
扉に2F防具、3F武器と書いてある。
「当店系列です、ご用があればご案内しますけど、どうしますか?」
「一人で行ってきます」
俺は二階に上がる、扉を開けるとメイドさんが並んでいる。
「いらっしゃいませ、本日は防具の販売ですか査定ですか?」
俺は穴の空いたマントを取り出す、その瞬間に少し怯えるメイドさん達。
「ええと、買取が出来ればお願いしたいです。駄目なら査定でお願いします」
「ちょっとお待ちください、上の者を呼びます」
メイドさんの一人が何処かに電話している、しばらくするとさっきの執事さんが来たよ。
「また会いましたね先程のお客様、もしかして貴重な物をお持ちなんですね、武器もですかね?」
「ええ有ります、でも上の階ですよね?」
「出していただければ、両方鑑定しますよ、上までご足労は入りません!」
この人が鑑定の責任者さんなんだな、なら鎌も出して鑑定してもらった方が良いな。
「なら此処で出しても良いですか?」
「ええどうぞ、本当は三階の部屋ですがお客様なら大丈夫でしょう」
何故か含みのある言い方だな、でも出して良いなら鑑定してくださいね。
俺はアイテムBOXから鎌を出す。
「方々やはりそのアイテムBOXはかなりの物ですね、やはりそのBOXも鑑定したいですね、まずは鎌とマントですね」
執事さんは、マントを手に取りまたメイドさんに回していく。
「では私は1000万円付けます、貴女はどうですか?」
「私はこの穴が気になります、もしかして破損品ですかね」
「私は金額を指示します、これ布だけでも貴重品ですよ!」
「お客様、この倒した魔物の種類は分かりますか?」
俺はどうするか考える、正直に答えて良いのだろうか?
「秘密でお願いします、イレギュラーの死神です!」
この瞬間、みんなが止まる。
うーんなんか凄い魔物なのかな!
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