第63話 ダンジョン移籍!
何だかんだで土曜日は連休初日だけれど、今日のクラスメイト情報交流会は、用事がある人が居るので集まりは無し。
俺は自転車でダンジョンに行く。
駐輪場に自転車止めて相場を見ながら奥をチラ見する。
やはり元先生は受付に座っている。
それよりも相場表にゴールドスライムの討伐記録がある、一匹目だ。
仕方ない、受付で情報収集してこよう。
「すいません八木さんいますか?」
元先生に声をかける、何故か睨みながら言ってくる。
「何! 情報なら私に聞きなさいよ! ダンジョン長は忙しいのよ」
「良いから八木さんを呼んで下さい、お願いします!」
強い口調でお願いすると、やれやれと言った表情で俺に言ってくる。
「坊やの相手をダンジョン長がするわけ無いのよ、良いから屋上行ってダンジョン潜って来なさいよ」
俺は凄く自分が馬鹿にされた事に、怒ってしまった!
「ならもお良いです、帰ります」
そお言って俺は自転車で帰宅する、家に着き玄関の鍵が開いていたので中に入る。
「ただいま、誰かいるの?」
リビングから声がした。
「マサシ私よ、あれダンジョンは?」
姉がいたみたいだ、俺はリビングに行く。
「あゝ姉さんただいま、もうアソコのダンジョンは行かないよ! 他のダンジョンを攻略する」
姉は俺の顔に近づき、肩に両手をおく。
「やっとお前も、ユルユルダンジョン卒業ね、ならもう一つ上のダンジョンに行こう!休みだし私がまた付き合ってあげる、着替えるから待っていてね」
姉はリビングから二階に上がって行く。
少しして、降りてくるがバッグは膨らみ、結構な装備を入れているのが分かる。
「あれ何処かすごい所に行くの? もしかして中級ダンジョンかな」
「違うよ、千葉の幕張メッセダンジョンに行こうと思ってね、アソコは初級だけど四種類の魔物がでるんだ、まぁ大体物理で戦えるからお前のバットでも大丈夫だよ」
新しいダンジョン、心が踊るね。
「よし付いて行くよ、先頭よろしくね」
姉に付いて自転車で駅まで行って、電車で幕張メッセに行く。
駅を降りると建物が見える、大きい体育館を繋げた構造、駅の先にゲートがあり、そこから入ると大きい広場に受付テントが並んでる。
その先に大きい体育館をいくつも並べた建物群が有る。
全て平屋だが、一部二階部分が有る。
姉から此処のダンジョンの説明を話してもらった。
「良い、此処から入るけど、受付テントを抜けてまたゲートがあるのよ、その先から出てくる魔物はスライムとウサギとコウモリとトカゲね。
何故コイツらが出てくるかと言うと、ダンジョンができる前に爬虫類博覧会やっていてその時の置き土産よ。
中も区割りされていて、木や草も生えているから来おつけなさいよ」
姉に注意事項を聞いて、さらに奥のテントに行く。
二人で清算表を見て受付で登録してから先のゲートから出発する。
個々の営業時間は、平日十時〜六時、土曜日曜祭日は八時から夜八時までだ。
なぜなら夜はここまで魔物が出てくる様だ。
まず上の通路は何も無い広い空間、歩いて展示室のガラスから中をみる。
「姉さん真っ暗で、何も見えないね」
「そう木が生い茂り、光を遮断しているのよ、暗いからライトを付けて歩くの、私が持って来たから大丈夫よ!」
姉がバッグから、ライト着きヘルメットを貸しててくれる。
「懐中電灯でも良いけど、手が空いた方が闘いやすいからこちらが良いのよ」
渡されたヘルメットを付ける、そして手探りでスイッチを押す。
前面が結構明るい、これならいけるだろう。
「後これね、鍋の蓋よ、盾になるからね」
おいおいいつのド○ク○初期装備だよ、俺はビアンカかよ!
「よしエスカレーターは動かないが、階段だと思って下に行くよ!それと営業時間が短いからね、日が暮れるとさっきの廊下にも魔物が湧くからね」
幕張メッセダンジョンの初攻略が始まる。
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