第48話 やっと会議は終わる。

静寂が訪れる、それを破る人がまた現れる。


「まさか、新たな発見があるのか」

消えたはずの柳生さんが、現れた。


「帰ったのではなかったんですか、柳生さん」

涌井さんが聞く、すると柳生さんは頭をかいて話す。


「今娘と電話で話していたので画面は切っていた、音声は聞いていたのでまた会議に参加したいと思う」

恥ずかしそうに言う柳生さん、確かに帰ると言って聞き耳立ててたらな!


「ウォホン、では話を続けます、え〜と新たに一体から金塊が二個出たと聞きましたが?」


楠木さんの質問に八木さんは答える。


「そうですサダ様は今回十二・三の新発見をしています、それを内申で脅して聞き出そうとする行為は許せません、どれか一つでも結構な報奨金になる案件ですよ!」

俺の周りのみんなは頷く、画面のみんなも一人をのぞいて頷く、その一人さんは。


「ええと、もしかして新発見を脅して手に入れて自分の物として発表、そこからダンジョンでお金を稼ぐと言う意味ですか?」

大徳寺さんはこちらを見て聞いてくる、すかさず八木さんが答える。


「えぇ、検証中の事案を先に発表して、後からダンジョン庁に調べさせて、発見者として名を残す、そして報奨金を得る事は出来ますよ大徳寺さん! 

ですのでダンジョン庁は今回サダ様の発見は、全て機密事項で秘匿しているんです。

もお一度言いますが、内申を盾に生徒を脅す行為を文科省では推薦しているんですか!」

大徳寺さんを追い込む八木さん、怒っても綺麗は正義だ。


「えぇと、上と協議をして明日中にお答えします、それと柳生さん! 娘さんをキチンと教育して下さい、もう我々は処分しますからねよろしく、皆様もまた」

そお言って画面が消えた、まさかききみみを立てているんだろうか?


「では文科省からの話があり次第に、我々はまた集まるという事でよろしいですか?」

「あゝ我々ダンジョン庁はそれでいいぞ」

「わしはまた娘と話す、サダ君には後でこちらから別の者を出すのでよろしくお願いする、ではまた」


柳生さんは画面から消えた。


「なら本日は解散でよろしいですか?」

周りはみんな頷くので、俺も頷く。


「では後日」

「私もまた会いましょう」

奏凪さんと、楠木さんも画面から消える。


「なら我らも解散しよう、サダ君には後日八木君から話をするのでよろしくお願いする、では解散しよう」


俺達は会議室を出て、車で家まで送ってもらう、またダンジョンに行き損ねた。

これも担任が悪い、ただ先生にはご愁傷様と心で言っておく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「何で私がお父さんに怒られなくてはいけないの? ちょっと好奇心で生徒に聞いただけなのに、それにダンジョン庁て何よ、彼がどうして守られているのよ」


プルプルプルプル、携帯がなる。


「お父さんからだ、もお嫌になるな、でも出ないと」


ガチャ「ハイハイまだ言いたい事があるの、もうすぐ家に帰るから待っていてよ」


「お前に言っておく、ゆっくり帰って来て良いぞ! お前が教師である事は今日までだ。

明日からは家で過ごしなさい、俺が帰ったら説明する」ガチャ。


「えぇ何よ今日まで教師て? それに家で過ごせって何の事? 分からないは? 生徒と話ししてダンジョンで職員に喧嘩を売られて? それだけで首って何よ分からないわよ!」


先生の叫びは夜に木霊するが、後の祭りである、南無。


















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