第41話 ユルユルダンジョン幾つある!
きっと新情報が少なすぎて、みんな精査に時間がかかるんだな〜、初級のゆるゆるダンジョンだしねと、俺が思っていると八木さんが支部長に尋ねる。
「支部長どうしますか? どこまで情報を開示します」
「まあまあ八木君、少し整理しよう、新情報が有りすぎた」
支部長はため息を突く、八木さん以外の人もだ。
「さて色々な新情報が出てきたが、これがあと二つあるダンジョンに当てはめられるかだな」
八木さんが説明する、日本にある初心者ダンジョン北は北海道から南は九州まで、沖縄はダンジョン自体が無い。
認定初級ダンジョンを、現れた順に言うと。
①埼玉ショッピングモールダンジョン。
②長崎軍艦島ダンジョン。
③福岡キャナルシティ博多ダンジョン。
④山口秋芳洞ダンジョン。
⑤北海道網走監獄ダンジョン。
⑥茨城ミュージアムパーク茨城自然博物館ダンジョン。
⑦千葉幕張メッセダンジョン。
七箇所ある初心者ダンジョンの中で、死人なし怪我人も重症者はたまに、そして二種類の魔物しか出ないユルユルダンジョンと呼ばれるのは、最初に日本に現れた①と、見た目は恐ろしいが探索してみたらユルユルだった②と、もっと見た目が恐ろしい⑤が該当する。
①はゾンビとスライム。
②は半魚人とスライム。
⑤はヒグマとスライム。
共通点は、ゴールドスライムが出る事、たまにイレギュラーの魔物が出るくらいだ。
攻略方法は。
①は三階のゾンビを通り抜けて、二階のスライムをひたすら倒して、ゴールドスライムを待つ。
②は上陸した一階広場には半魚人がいて、海に落とされるだけ引き摺り込まれる事は無いので、救命胴衣を付けていればどうにかなる、後は建物でも坑道でもスライムを狩ってゴールドスライムの出現を待つ。
⑤はヒグマが部屋に入っているので、開けなければ出てこないので、廊下のスライムを退治してゴールドスライムを待つ。
故に死者無し重症者無しの、誰でも入って時給が稼げるダンジョン達だ。
他の初心者ダンジョンでも魔物が一種類増えて三種類になるだけで、お手軽に初めてでも稼げるダンジョンと言われている、ただゴールドスライムは出ない。
「もしサダ君が言っている事をやるなら、スライムにスライム以外の魔石を与えれば、ゴールドスライムの出る確率が上がるのか?」
その問いに八木さんが俺に聞いてくる。
「サダ様、ゴールドスライムの湧きはどの様な感覚ですか?」
俺は考えて答える。
「推測ですが、三時間〜五時間ぐらいでしょう、最初の三匹は前日に出なかった反動ですかね、3階のスライムはゾンビの関係で皆んな素通りして退治しませんから!」
俺は推理すると、安達さんが言ってくる。
「過去にも出ない週があると、二匹出るのは早かったです、ただ三匹目があっという間に出る事は有りません」
みんな二匹目が出ると、大体諦めて三匹目の挑戦は諦めるみたいだ。それよりも時給が稼げるダンジョンが其処彼処にあるからだ。
「なら、埼玉はサダ君に検証してもらって、長崎と北海道は職員にお願いするか、そして検証結果を持ち寄り討論しよう」
支部長が言うと、八木さんが聞いてくる。
「本庁に報告は通します?」
「本庁か、報告しておくか、他の場所に協力を仰ぐのに必要だろう」
支部長は報告するみたいだ、そしてまたみんなに聞いてくる。
「ただ半魚人とクマの討伐は簡単なんだろうか、誰か知っているか?」
それには安達さんが答えた。
「半魚人はシッカロールや乾燥剤で滑りや水分を取ると死にます、ヒグマは消火剤です、消化器で噴射攻撃します!ただ値段が高いので部屋から出た時だけです」
半魚人はウナギの親戚で滑りを取ると死んじゃうの? それにヒグマって火で出来たクマなんだ!
「なら長崎で試してもらうか、金脈の発見をな!」
支部長がまとめて終わる。
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