第35話 お願い!
話が終わりそうになったが、八木さんは帰らないで話が続く。
「それとマサシ様にはお願いが有ります」
「お願いですか?」
何だろう?いい事ならいいな。
「早めにダンジョンに来て頂き、ゴールドスライムをまた討伐して下さい。
お願いします」
「なんでゴールドスライムを討伐て? 何ですか?」
「ええと、三匹五匹と出ると、次にゴールドスライムが出るのに間隔が空くのです。
ラッキーボーイの力で早めにゴールドスライムを倒して頂きたいのです」
ゴールドスライムを倒せって、まだ見つけてもいないのにね。
「私が思うに、何か発見方法がありますよね、それで無いとあの時に六匹目を探しに行きませんでしたでしょう」
上目遣いで俺を見てくる八木さん。綺麗はズルいドキドキする。
「まあ後で行って検証します、夕方以降に行きますよ、1週間も出ないなら混んでますかね」
「あの時は三匹まで情報を出しましたので、この週末もみなさん出ないと思われて空いてます、夕方以降は閑古鳥が泣いてますトホホ」
なら三階は誰も居ないな、夕方以降ゾンビ湧きを討伐して、魔石でスライムを集めてみよう。
「では後で行きますのでよろしくお願いします」
みんなでサインした書類を、八木さんは鞄にしまう。
「ではこの書類を提出しますので、振込は1週間後ですね、品物は随時連絡を私の方からします、まあ取りに行くのも一緒に行きますので安心してください」
「では電話を待っています」
みんなでお茶菓子のケーキを食べて、八木さんは帰って行く。
さて面倒ごとも終わったから、夕方ちょっとダンジョンに行ってみよう。
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先に帰った二家族の奏凪家。
「彼に挨拶はあまり出来なかったな、メイよ」
「なんの事お父さん?」
「イヤ彼をそうだな、見守ってほしい」
「なんの事よ本当に、彼とは何も無いからね!」
「お父さん娘に嫌われましたよ、そんな男女の恋愛の話をして年頃なんですからね、メイちゃん」
「お母さんも何の話をしているのよ?」
「そうね、良い男は早いとこ唾を付けなさいね、気づいた時には遥か彼方にいるかもよ」
「そうだな、アイツはとんでも無い頂上に行くからな、早くロープで繋いだほうがいいよな」
「本当に、あれがあれなら私の跡を継がしたいけどな」
何をこの親は言っているの? 確かにこの頃の彼は、カッコいいけどね。
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もう一つの家族日向家。
「まさか今日が、報告の日なんて聞いてなかったは、奏凪さんも居たしね」
「お母さん何か有ったの」
「そうださくら彼を尾行しなさい、お金の使い方とかを調べなさい」
「お母さん何を言っているの、同級生にそんな事出来ないし、もししたらおかしな人と思われるわよ」
「なら良く見ておいて、これからの彼の行動を」
「なんで行動を見ているの?」
「絶対におかしなお金の使い方をするはず、その時に今回貰えなかった税金を罰則付きで取り立ててやる!」
「お母さん、こんな事だから、お父さんが出て行ったのよ反省して」
「なんであんな男の為に私が反省するのよ」
「もう分かんない、お母さん嫌い」
サクラは走って行ってしまう。
「悪いのは税金を払わない男達よ、大体ガサ入れ先が自分家だって笑えないわよ」
さくらの男親は脱税容疑で捕まって調査された、当時の母親は第一線で調べていて自分の旦那さんの名前がある名簿を見て直ぐに自宅にガサ入れした。
そこにあった光景は、旦那の浮気現場だった、後に脱税容疑は関係ないと証明されたが、夫婦の関係は波状した。
そんな事も関係なしに、俺は久々のダンジョンに潜る。
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