第33話 八木さんと話し合い!

残ったのは八木さんだけだ、食堂の椅子は片付けられて、改めてソファに座ってもらって話し合いを始める。


「改めて、こんにちはダンジョン庁埼玉県支部八木と申します」

八木さんはお母さんの前に名刺を出す、肩書きは○○後ダンジョン長と書いてある。


「あれ、チーフさんからダンジョン長に出世ですか?」

「えぇ、マサシ様の功績で私も出世させて頂きました、それとお話し合いは保護者の方のみで行いたいんですけど」

八木さんは姉と妹を見る。


「私は二十歳、成人しているから聞く権利がある」

「私は妹よ、家族なの!爪弾きはいやよ」

二人は立ち上がり胸の前に腕で✖️を作る。


「お母様とマサシ様はよろしいですか?かなりの機密事項が有りますし、秘匿してもらう事も今後出てきます、罰則を課せるのもご家族には、いやと思いますのでね」

姉は良いけど妹は可哀想だな。


「マサシ変な事考えただろう、顔が笑っているぞ」

うそー顔に出ていた?


「なら後で書類にサインを貰います、これから話す事は極秘事項です」

家族四人で唾を飲む

「「「「ゴクリ」」」」


「まずは、この間の日曜日の事からお話しします、彼マサシ様は私どものダンジョンでゴールドスライムを討伐しております」


突然姉が騒ぐ。

「マサシ、ゴールドスライムって、百万円以上か?」

「まあまあお姉様最後まで聞いてください、その数が六匹そして」


またまた姉が騒ぐ、

「待てマサシ、もしかして何千万円稼いだんだ!」

「もうナオコ黙りなさい、話が進まないの、大人しく出来ないなら、ダンジョン行くなり、自分の部屋に行きなさい!」

「ごめん静かにする」

母のお目玉に姉はシュンとする、流石にお母さんだ。


「えぇと良いですか話を進めます、そしてマサシ様は七匹目のゴールドスライムを見つけます「七匹モガモガ」

また喋り出すので妹に手で猿轡される姉。


「その時に不幸な出来事がありまして、我々は会議をしました」

本当にあの時はムカついた。


「そして会議の結果を書類に致しましたので、こちらを見ていただきたいのです。

読んで頂き質問等は、受け付けますのでよろしくお願いします」


お母さんと俺で一ページづつ読んでいく、姉と妹はチラ見で見ているが、時々「うゎー」とか「へー」とか言っている。


読み終わりこちらのターン、質問する。


「この賠償金は現金ですか?」

三十億円以上だ、すごい金額だ。


「まず七匹目の賠償金はダンジョン庁と防衛省で合計二十億円です。

六個までのゴールドスライムの精算金にも満額で応えております」

「税金は取らないと?」


「はい、賠償金は全て無税となります、ただ書類にサインを頂きます」

笑顔の八木さん、頑張ってくれたんだ。


「それと武器や防具の賠償品てなんですか?」

「それは、お金で出せない金額を品物で渡すと言う事です、褒賞品とは性質が異なります、何度も言いますがスライム七匹目を妨害した事に対する謝罪の品です」

鑑定の金額が億単位だ。


「えぇと特別表彰と有りますがこれはなんですか?」

「今回のゴールドスライムを討伐した事を表彰する事です、内外的に素晴らしい功績ですのでね」


スライム退治で功績って言われてもね。

「それとその報奨金と報奨品も賠償金と同じ扱いで、ランクアップの対象になります、ですのでマサシ様はゴールドラーカーになりました、この後サインを頂ければですが!」

サインするする、書類を早くくれ〜何処に書くの教えて。


「マサシ顔が変だ、冒険者なら少し冷静な顔をしろ」

姉に言われるおかしい、姉さんこそ急に真顔になるな!


「なら弟はゴールドランカーになるんだ、先を越されたな」

「そんな事ないよ、姉さんは冒険者の先輩だからね」

「よしよし、今まで導いてやった報酬に小遣いを一億円寄越せ!それで納得してやる」

おいおいサラーて一億円要求かよ!初日に一緒に潜っただけじゃないかよ!


「えぇと確かにゴールドランカーですけど、ここに小さい文字で書いてありますよね、私八木が認めるまでは仮のゴールドランカーだってね」


そう、確かに小さい文字で書いてある、仮だって!









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