第4話 お宝はガラクタ!
どうにか全部が溶けて無くなる前に、外に出た二人。
「よしこれ以上は消えないはず、落ち着いて買い取りテントに行きましょうね」
姉は足首までの足、俺は頭部を持っている。
「フフフこれだけあれば、億単位よ! 明日から豪遊ね」
俺は思った、そんなに美味い話はあるのかと。
「姉さん、この頭もあげるから袋の魔石は俺の物でいいかな?」
俺の腰には、バスケットボール並みに膨らんだ腰袋が三つもある。
「アンタは欲が無いのね、いいわよ取引成立ね、その頭を御よこし!」
俺から引ったくるように頭を奪う姉、そしてうっとりと見ている、凄い絵柄だ。
そしてテントに、鼻高々で行く姉。
「はい鑑定して、お宝よ!」
「はい、あゝ骸骨の一部ですねおそらくは価値は有りませんよ」
言われて驚く姉。
「バカ言わないでよ、キチンと鑑定してね、誤魔化さないで」
大声で騒ぐから周りから人が集まって来る、奥からも職員さんが。
「すいません、ヤスリお願いします」
受付嬢が言うとヤスリが手渡される
「はい行きますよ、ガリガリ」
足の下を少し削った、すぐに白い色。
「やっぱりね、何時も通りの事ね金メッキ!」
受付嬢が言ってくると驚く姉、笑いそうな周りの人達。
「そんな事は無いはず、頭も削って鑑定してよ!」
「では御希望なので、目の裏を少し削ります」
ほんの少し削ると白い色が現れる。
「嘘金メッキなの、でも金よね!」
「金ですけど、かなりの少ない量なのでよくて何千円!ただ剥がして加工すると赤字ですね」
周りから失笑が漏れてくる、赤くなる姉。
「ならどうにかならないオークションとかさ!」
尚も受付嬢に縋り付く姉。
「まあたまに有りますので出品かけます、出品費用は三万円です」
「えぇ三万円、それより高く売れないと赤字よね」
「はい、過去の例でも頭だけで三万円以上になった事は有りません、全身で残った物で最高五万円です」
落胆して跪く姉。
「処分でお願いします」
とボソリと言う。
「では処分で次の人」
俺は姉を横に置いて三個の腰袋からトレーに魔石を出す。
「結構有りますね、鑑定と数量を確認しますのでお待ち下さい」
トレーを持って受付嬢は奥に行く。姉はまだ立ち上がらない。
「そろそろ立って姉さん、みっともないよ」
ふらふらと立ち上がり俺を見る姉。
「もぅ儲けの半分は私によこしなさいよ、良いわね!」
おいおい今更変更かよ。
「姉さんさっきの約束覚えてるかい?」
「そんなの覚えていても覚えてないわよー、良いきちんと明細見せなさいよ! 先に車に行って持ってくるからね」
そう言って、屋上方面に歩いて行く、全く話にならない。
俺は買い取り価格表を見ながら情報収集。
赤五十円、黄色五十円、水色三十円、茶色十円、白百円。
他には、金色時価、銀色時価、銅色時価、プラチナ色時価。
この辺は重さだな、他には無いかな!
赤黄色マーブル百円、赤水色マーブル三百円、黄色水色百円。
他には、夏限定無色透明五百円、冬限定オレンジ五百円
これは高額だな、季節物か、他にも沢山ある。
それとレア物のドロップ品にも興味がある。
奥から受付嬢が戻ってくる。
「お待たせしました、こちらが明細です確認してください」
赤魔石三十個。
黄色魔石二個。
水色魔石五十個。
白魔石百五十個。
赤水色マーブル魔石三十個。
赤黄色マーブル魔石二十個。
黄色水色マーブル魔石十個。
値段はどうだろうと下を見る。
合計三万百円、税金2割取られて二万四千八十円。
入場料取られて二人で分けると一万千四十円。
まあまあだな、揉める前に姉に渡してあげよう!
ただこれからは一人で潜るので、今ぐらい稼げるはずだよね!
放課後アルバイトなら高級取りだなハハハ。
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