第17話 エリス先生の身体強化魔法!!、、、2

レヴィルナとセグリッドは、必死になって魔力の塊を動かしていた。互いに負けたくないからである。


しかも互いに魔力の塊の動きが見えてしまうので余計にだ。




神に与えられた身体強化魔法と、現在訓練中の身体強化魔法は仕組みが異なる。


前者は規則的に魔力の塊が伸ばされ体内を循環するが、


後者は魔力の塊がより凝縮して体内で球となって動き回る。


この相反する身体強化魔法を併用して使えるようにしたのが、、、


エリス・フィストルという女教師なのである。


ただの残念系美人ではないのだ。




「二人とも動きが良くなってきたな!、じゃあ、、、最終形態の御披露目といこうか!」



、、さて、、、どれほど驚くかなぁ、、、


まずは魔力の塊を六等分して、、、



「「ま、魔力の塊が、、、六等分だと(なんて)!?」」



体のそれぞれに配置して、、、


細い魔力で繋いで環にすると、、、



現在、レヴィルナとセグリッドが眼ているのはエリス先生の体内で六つの魔力の塊が循環している様子である。



「どうだい?初めてだろぅ?」



驚きに染まる両者の顔。


そして愉悦に浸る先生の顔。


困惑気味の他二人の顔。



「魔力をこの形にすることで両方の身体強化魔法を使えるのだ!」



カツ、カツ、


「二人とも目を離すなよ!これが八年分の研究成果だぁ!」



先生が壁に向けて腕を引く。


ドゴッ


、、、ガラガラガラガラガラ、、、



先生の殴った壁が崩れ落ちてしまった。



、、ああ、、、僕の直した壁が崩れ落ちていく、、、でも、、、



「一枚だから大丈夫かな、」


「「「お前が異常なんだよ!」」」



、、プラム、、、今それは禁句だよ、、、




、、プラム、許さん。



「今、、、プラム君なんて言った?」


「、、、壁一枚だから直しやすいな、、、と」



、、なんだと、、、私の研究成果よりも強いなんて、、、許さん。勝負だ!



「おいプラム!今から模擬戦だぁ!ルールはここの全員で大乱闘!以上!」



はぁ、はぁ、はぁ、


、、やっぱり、、、慣れてないから、、、辛いなこれ。



「開始ぃ!」



今日、ここに大乱闘という名のプラム・ガロウクVS他四人の闘いの火蓋が切って落とされた。

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