第15話 プラムと二人と授業。
「なあ、プラム、」
「ねえ、プラム君、」
「「次の授業は何受けるんだ(の)?」」
「魔力についての授業だけど、、、」
「「じゃあ安心だ。」」
、、プラムがものを壊す必要がないからな!
、、プラム君にぶっ飛ばされるのはもう御免ね。
「魔力って、、、僕の音魔法にも関係あるのかな、プラム君」
レヴィルナ、プラム、セグリッド、オルトが左から順に並んで歩いている。次の授業の移動である。
「それは受けないとわからんな」
、、正直、僕も魔力についてしっかり考えたことは無かったな。
もしかしたら、強くなれるのかもしれないな。
、、、
「まず魔法というのは、人間の体内にある魔力の塊を力の源としています。魔力の塊から体内を魔力経路が伸び、そして体表に達すると人間は魔力を体外に放出、魔法を発動します。
しかし、これはあくまで一般人向けの話。この学園の魔法使いならば、こんなことも出来なければなりません。」
そう教師が言うと、杖を取り出して構える。
「ファイア」
すると突然、全ての生徒の頭の上に小さな火が灯る。
「一般的に、霊に頼らない魔法は体表から1メートル以内でしか発動しません。しかし、魔力肢を使えばこんなことが出来るのです。
話は変わりますが、杖とは本来魔力経路の拡張が役割となります。ですが現代、杖の本来の役割を理解している人は如何程いましょうか。
杖の本来の役割の為には、私どもの魔力肢の技術が必要なのです。」
「魔力経路を眼れる人間はここにいますか?居たら是非とも目を凝らして見てみてください。私の杖から魔力肢が伸び、皆さんの頭上に小さな塊を作っているはずです。」
「、、、ほ、ほんとだぁ、、、」
、、どうやらほんとらしい。
「しかしながら、この世界で魔力を眼れる生物は、極小数の人間のみです。つまりは、もしそこの森のゴブリンと戦う時、この技術が非常に有効であると言えるのです。」
この言葉でこの授業が終わると、ぞろぞろと人が出て行く。
、、おおーー。今の言葉は刺さったな、、、
あの森のゴブリンと闘った記憶が思い起こされる。
杖の命令で、殺さずにひたすら向かって来るゴブリンと闘い、疲労があれば治癒魔法を使い、魔力が無くなれば最後の力を振り絞って逃げる。その繰り返し。
あの一ヶ月は大変だったなぁ、、、
そう考えながら次の授業へと歩いていく。
バキバキバキ、、、
おい!プラム!我折れる!
、、おっとごめん、つい力が入っちゃって。
プラムにとって、この世界のどんな物質よりも強くなった杖でさえ握れば折れるのだ。
「ねえプラム君、魔力肢ってこんな感じかな、、、」
「僕にはわからんな。二人とも眼えたりするか?」
「たしかに、、、極細いが俺には魔力肢とやらが見えるぞ」
「ふんっ、私にははっきり見えるわ」
、、二人ともすごいな。僕には魔力肢なんて眼えないのに。
まっ、我も眼えるけどねー
、、おう、そうか。じゃあ僕の近くに魔力肢あったら頼むね。
いや、また特訓しようよー
朝色々食べて我も強くなったしさ、新しい魔法教えるよ!
、、んー、じゃあ学園が休みの時な。
おっけー
この学園では比較的大きめの鉄扉の前に立つ。
、、入る前にノックしなきゃな。
正しい姿勢で。力強く。
先ずは腕を後ろに引き、
肘をしならせて、
「「ちょっと待て(待ちなさい)!」」
「どうしたんだ?」
「いや、俺が開けるぞ」
、、なんで仲悪いレヴィルナも頷いてるんだ。
コンコン
「入りまーす」
、、、
「おお!やっと来たか!それに、、、オルト君は初めてだな!身体強化魔法のフィストルだ!」
そう。今日オルト君が僕達に付いてきたのは、
「エリス・フィストルの身体強化魔法!!」を受けるからである。
、、やっぱりあの人は人が増えると嬉しいんだな。
そう思いながら中へ入った。
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