第13話 プラムと、対極の二人。

、、、後。



「すみません、、、プラム・ガロウクですけど、、、エリ、、フィストル先生いらっしゃいますか、、?」



キキキキンッ


キンッ


ガガンッ


ドアを開けると同時に、謎に響く金属音。



、、先生が訓練でもしてるのか、、、?


いや、、、誰か闘ってるのか?


多分、、魔鉄の剣と斧で打ち合ってる感じだな。




杖に鍛えられ、耳まで良くなっているプラムであった。



、、とりあえず中に入ってみるか、、、




ガガガギンッ



、タタッ




「なんであんたがこの授業なのよ!!」


「それを言うなら俺こそ!」




、、なんだこいつら、喋りながら闘ってる、、、?



「おーい、なんで闘ってるんですかー!」


「フィストル先生がどこか分かりませんかー!」



光り輝く男の人がこちらを向いて僕に反応を返そうとする。


「あだっ、、、」



その隙に漆黒の女の人男に峰打ちを、、、


計五発。



、、容赦ないな、、、




ちょっと引いたプラムである。


もちろん男は、、、


バタッ



ダウンした。



「あなたはだーれ?私にやられに来た人?」


「いや、、プラム・ガロウクと言います」


「プラム!貴方プラムって言うのね」


「それで何しに来たの?」



、、この人怖い。帰りたい。



「フィストル先生の授業がここなので、先生を探してます」



、、さて、正解だったか、、?



「それじゃあ、模擬戦でもしましょうか。時間あるので死なない程度に。」



、、いや時間無かったら死ぬんかよ、


やめてくれ模擬戦で死ぬのだけは。



「どうせ私が勝つから、ハンデをあげましょう。」


「、、、闇魔法は使わない。これにするわ。」



、、はいお願いします、ありがとうございます


じょうおうさま、、、


っていう感じで心象負けまくってます。




、、ふんっ。この男も大したことなさそうね。


しかも私には闇魔法以外のもう一つの魔法がある。負けることはないわね、、、




彼女、及び倒れている彼は、ダブルと呼ばれる。


それは神が間違えて二つ目の魔法を与えてしまった者である。



、、なぜこの男がエリス先生の授業を受けようとしてるのかは分からないけど、


ここで私に負けるようではどうにもだめね。



「パワーアップ!スピードアップ!」



シュンッ



、、なっ、、、速い!


あっという間に姿が見えなくなった、、、



、、これが私のアナザー魔法、身体強化魔法。


これを使えば、同じ身体強化魔法使いじゃなければ対応できないわ。


これで彼もひれ伏すのね。




魔法は本来、人間の中にある魔力の塊から、魔力経路が伸び、魔力が体内から外界へ放出されることで発動する。


しかし、身体強化魔法は体内のみで完結する。


外界に魔力を消費することなく、魔力が体内を巡り、回転し、発動する。


つまりは、永久機関である。




、、一瞬見失ったが、、、見えるようになったな。


っつ!!なんか目が合ったんですけど。


杖、、剣になれ。




ギンッ



突撃してきたところを防御。


「あなたも身体強化魔法使いなの?!!」



、、どうしよ。



「そうだが?!」


、、、


「だったら闇魔法も使うわね」


、、、



「ブラックスペース!」


、、この魔法は、空間を何も感知できなくなる障壁で包む魔法。



近接戦闘において非常に凶悪である。




、、周囲の景色が全て真っ黒に見えるな、、、


くそ、僕に向かってだんだん狭まってきてやがる。


一旦ここから出るか、、、



「出ようとしても無駄よ!その障壁は貴方に付いていくわ!」



、、え、、、そうなの、、、



、、ふっ、これで終わりね、、、




バヒュンッ


バヒュンッ


バヒュンッバヒュンッバヒュンッバヒュンッバヒュンッバヒュンッバヒュンッバヒュンッ



、、なな、、、何が起こってるの?!


さっきからなんなのこの音は!



バヒュンッバヒュンッバヒュンッバヒュンッ


、、よし、もうあの壁は追いつけないな。



この時、プラムは壁を蹴って空中を飛んでいた。



、、障壁の動く速さにも限界があるんだな。


意外だ。



バヒュンッバヒュンッ


女の真横を通り過ぎる時に剣を平たく振るう。



ドガッ!



、、なんなの?今度はいきなり背中に衝撃がっ



ドゴゴゴゴ、、、


女、兼ねてレヴィルナ・オブセルは困惑した。



、、私の身体強化魔法より、あの男の身体能力が高いと言うの?


、、、ありえないわ。




ガラガラガラ、、、、



何重にも強固に固められていた壁が、一瞬で粉々になってしまった。



、、大丈夫かな。あの女の人。


魔法かけてたっぽいからちょっと力入れてみたんだけど、、、


やっちったかな、、、?



「ああ、まだよ、まだ終わってないわよ、、!」



、、あれま、やっちゃってたか、、、


でも治まりそうにないし、、、



それもそう。彼女は全身打撲傷である。


追加で興奮状態。手の打ちようがない。




、、本当は狩りに使う魔法だけど、、、


「音魔法!フォールノイズ!」


、、この魔法は、生物を落とす。そのまま気絶させる魔法。しょうがないな。



プーーーーーーーーーーーー、、、




プラムが腕を高速でシバリングすることで、杖の先には高速の振動が発生する。


この世には、全ての物質に対し固有振動数が設定されている。


それを受けると共鳴し、大きく揺さぶられる。



、、あれ、、、おかしいわ、、しかいが、



バタンッ



所謂、脳震盪である。


なお、プラムは全身の筋肉を固めることで無効化している。



もうなんでもありである。




「あれ!プラム君じゃないか!!しかも、、、そこの二人は首席と次席の!!」



非常に興奮しているエリス先生がそこに。



「やっぱりあの二人、仲悪かったかーー。」



美人教師によると、そういうことらしい。

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