第5話 クロさん最後の夜

『クロさん』最後の日は家の中をウロウロと動き回り、部屋を回っていた。

 なんか普段と違うとは思ったのだが…。

 翌日『クロさん』は亡くなっていた。

 それは僕が昇進した日であった。

『チョビさん』が落ち着きなかったことを覚えている。


 しばらく家中を『クロさん』を探す様に何日もウロウロしていた『チョビさん』

 猫は悲しみの感情がないのだという。

 でも…そうとも思えない。

 悲しみの感じ方が僕らと違うだけなのだと思う。

 寂しさや不安は感じている。


『チョビさん』は、それから前以上に誰かの傍にいるようになった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る