第4話 クロさんという猫

『クロさん』は大きく臆病な猫。

 どちらかといえば、独りでいることを好む猫。

 甘え方も独特で、遊んでほしければ玩具の前で座ってジーッと僕を見ているような猫。

 そして風呂上がりの髪を舐めるのが好きで、僕の目に額をグリグリと押しつけてくる猫。

「目から体内に入りたいのか?」と思うほど。


『チョビさん』は『クロさん』と遊びたくて、ちょっかいだしては怒らせていた。

 この2匹は同じ部屋にいることは滅多になく、たまに同じ部屋にいても微妙な距離感を保っていた。

 だけど寒い日だけ、一緒に寝る。


 そんな2匹を見て書いたのが『猫が解決 探偵事務所』

 いつかは来る、お別れを僕は、この作品の中だけでも、永遠に遊んでいていてほしいと思った。



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