第2話 警戒心ないな

『チョビさん』は自宅の玄関前に棄てられていた猫。

 僕と初めて会った時も警戒心はなく、よく鳴く猫だった。

 それは大人になっても変わらず、基本、人間に対して警戒心がない猫。

 そして、寝るまで鳴き、起きては鳴き、当時、うちには黒い雌猫『黒猫姉さん』と同じく黒くて大きい『クロさん』がいた。

『チョビさん』は2匹の後を付いていくのだが、『黒猫姉さん』には置いて行かれ、『クロさん』は人見知りな性格。

 そんな2匹だったから『チョビさん』は小さい時から人と接することが普通になったんだろうと思う。


 当時の僕の部屋には『黒猫姉さん』の部屋でもあり、比較的、静かな『黒猫姉さん』は、やたらと鳴く『チョビさん』を鬱陶しいような感じだった。


 適度な距離感で3匹は喧嘩するわけでもなく過ごしていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る