エド・シーラン似やねん!

 以上が僕の半生である。数ページで纏められてしまう我が半生に辟易とするが、分量を増やしたところで、大した面白い話も無く、読者諸賢の退屈を招くだけである。それに僕がこれまでの人生で一般的な女の子とはほとんど接点を持たずに生きて来たという一番重要な部分は十分伝わった筈である。そういえば僕の外見についての説明を忘れていた。体型は多肉中背、ポッコリ出たお腹と、長い脚のアンバランスさが特徴である。顔は一重瞼の中でも最小を争えるのではないかという目と、百獣の王のような平たい鼻、小さくて上品な口から構成される。読者の方はモンタージュ写真のように僕の顔を想像しているだろうが、色男とは程遠いという事実だけ分かってもらえれば差支えは無い。因みに似ていると言われた芸能人の中で最もかっこよかったのはエド・シーランである。


 それでは僕の恋愛奇譚をお伝えしていこう。

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