第7話 気の強い女の子は二次元に限る
話
あの後、坊ちゃんと陰陽師っぽい人達はさっきまでワイが寝かされてた医務室にドナドナされて行った。
そして、今日の所は……と言われ、じんわり帰って欲しそうだったから素直に帰る事に……したんだけど、誰かついて来てない?まあそりゃあ監視の目とか付けるよね。誰だってそうする俺だって逆の立場ならそうするしね(´・ω・`)
帰り道にいつも寄るコンビニで晩飯とお菓子……と新しい仕事が決まったしいつも買わないけどたまには買うか、ビールは苦くてイマイチだからレモンチューハイを一つ。
本当はシードルってリンゴの酒が好きなんだが、あんまり置いてないからね、残念だけど。
後はサラダチキンとかチョコとか適当に買って帰るか……
◇ ◇ ◇
「お、帰ってきた様だな」
「あぁ、クラムかお前も普通の飯を食うのか?一応サラダチキンとか買って来たが、ああ鶏肉を蒸して味付けした奴な」
「頂こう」
自分のチューハイと一緒に買ってたお猪口付きの小さい日本酒のビンを取り出してカメに盃を差し出す。
「今日もアンタがたすけてくれたんだろ?俺は頭は良くないが、なんにも気付かない程にマヌケでも無いつもりだ。飲むかは分からないがお供え物として取っといてくれ」
俺は盃に日本酒を注ぐとクラムの眼の前に置き、隣には皿に開けたサラダチキンを並べる。
そしてクラムが食い始めたので自分もエビマヨおにぎりを食い始めた。
「そういや、アレは何だったんだ?」
「アレ、とは昼間の?」
「あぁ、いくら頑丈に出来てる自分でもあの爆発はヤバかったからな。しかも一瞬なんかリアルなタートルズみたいになってたし」
「ああ、アレはオーバー◯ウルみたいなモンよ」
「マジ?そんな事出来るんか?」
「もともとお前に取り憑……ゲフンお前の守護霊的な存在になってたからな。コンビニで魔法使いの牛にやられた時に、(あっ、ヤベ)ってなって……じゃない、せっかく守護し始めたのに大怪我したらアカンやろってなって手助けに入ったのよ」
「なんか漏れてるが、実際助かったんだそのへんは良いよ。たぶん陰陽師の人はお前が俺に憑いてるのは察してるだろうから明日は一緒に来てくれるか?」
「面白そうだしそれも良いか。最近まで封印されてたから今のアイツらがどのくらいやるのか見たいしな」
「恐れたり警戒したりせずにわざわざ実力を確かめたいみたいに言うなんて、ひょっとして結構上位の存在だったりする?」
「まさか、ケチな怨霊がカメの姿を取ったモノだよ」
そんなやり取りをした後に風呂に入ってすぐに寝た。疲れていたのかそりゃもうグッスリだったね
◇ ◇ ◇
翌日───
「こんにちはー今日からお世話になる草瓶コウタです。」
受付?みたいな門番をしてる人に話を通すと高校生ぐらいの女の子が出て来てワイの事を罵り始めた。
曰く、キモい、認めない、邪魔、居なくなれ、
的な事をキンキンとするカン高い声で捲し立てて来る。コレは反論しても火に油を注ぐだけで意味ないから昨日のセイジさんが来るまでは申し訳無さそうにしておこう
…………あっ、コイツ昨日の魔法使いみたいな格好してた奴やんけ!じゃあ麻里って女はコイツか……
昨日の坊ちゃんはこんなのの何処が良いんだか
「聞いてるの!!!」
「アッハイ、お嬢さまにおかれましてはお日柄もよく……」
「だったら!昨日の事を謝りなさいよ!」
「非常に申し訳ありませんでした。何分浅学の身の上、高貴なる身分とはつゆ知らず無礼を働き、申開きも御座いません……」
「分かれば良いのよ」
マリはフフン!と鼻を鳴らして得意げな顔をする
すると奥から笑いを堪えた様子のセイジさんが現れた。
「おはようコウタくん、浅学と言う割には口が回るじゃないか」
「時代劇は子供の頃に爺ちゃんに見させられたので」
「早速だが、人を集めている理由がこの娘……と言うよりこの年代の陰陽師の家系の女の子がね、今いろいろと複雑で大変なんだよ。で、大変な事が起こるから人手が欲しくてね」
「私はいらないけどね!!!」
女の子だけってそんなラノベみたいな……
後継者争いとか、嫁取り合戦か?家同士のパワーゲームか?
まあ理由は聞いても楽しそうじゃないなとワイは遠い目をしたのだった
◇ ◇ ◇
あとがき
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