第3話 カメさんよお前ほどの
「ふ〜、一息ついた」(´・ω・`)
俺は帰宅すると冷蔵庫から麦茶を取り出してパソコンの前に陣取る。
いろいろあったけど、考えるのはあとあと。某テーマパークを復活させた系BTuberの配信始まってるやん!
生配信を途中から見るの気になるって人も居るけど、自分はあんまりそういう所は気にしないのよね。別にあとから見れるなら今見えてない部分だけ後から見れば良いやん?まあそれで「配信は頭から原理主義者」とたびたび衝突するんだが……
パソコンを立ち上げて配信画面を開くと何やら薄暗い所で同期のBTuberとゴースト系の戦って居る所だった。ふうむ……今日俺がシバいたのと似てるな。何か共感するやんけ。
「ふうむ、やはり世の中が乱れているからワイも引っ張り出されたんか?面倒臭いなぁ。正義の味方も悲劇のヒーローも御免被る」
「だよなぁ。見る分には良いけどこうやって戦いを見世物にするのお前やれって言われたらヤだもん。まあプロパガンダだったりいろいろあるんでしょこの人らも……………誰?」
「ワイか?ワイはさっきコンビニの裏で拾われてすぐに公園に捨てられたいたいけな亀よ。あー悲しい。悲しいから捨てやがった男の所に化けて出たのよ。コウタと言ったか?ちょっと匿ってくれへんか?おっと、悪いモノじゃないから通報はせんでくれ」
俺はスマホを操作する指をカメに止められる。
気付いたら親指をカメが加えてタップさせない様にしてやがる!思ったより物理!もっとこう……呪い的なパゥワーで何かしてくると思ってたから二重にビックリするよね。
「な、なんなんだ?お前は?」
「ワイは陰摩羅亀。あ、有名な方の陰摩羅“鬼”じゃなくて陰摩羅“亀”の方な。オンモラキってウィキペディアで調べてみな?」
………死体が化けたモノ?経を読まない僧の所に来るらしいのか?ほーん、つまり供養されなかった怨念みたいなのかなんでまたこんなんに
「ワイな、ちょっと前までどっか陰陽師のとこにおったんやけどな。さんざん人の事あぶないーって押し込めといて、いざ大変になったら助けてくれーって他の妖怪どもと一緒に集められてな。それがムシが良すぎると言うか、納得できへんかったから抜け出してきてん」
「つまり陰陽師が封印してたタイプの妖怪か?よけいに俺の手に余るって。ウチに来られてもしょうがないと言うか……」
「まあええやん、それにワイがおらんかったらお前しんどったんやぞ。運が良かった儲けもんのツケやと思えばマシやろ」
カメはそのままパソコンの画面を見ている………
あ〜……カメのせいで配信の話が頭に入って無いよ(ヽ´ω`)
あっ、何かピンチになってる。怪我もしてるな これは本職介入か?いや、立て直したな
いやーガッツがあるなぁ
「う〜ん、断っても居着きそうだし、本気で争えば敵う気がしないから良いけど、警察に嗅ぎつけられた時に自分が何らかの容疑者にならない?」
「まあその辺はお前の式神だの使い魔だの言ってたら良いやろ知らんけど」
「知らんのか………まあ良いや、寝よ」
この日はふて寝した
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