第14話 ギルドダンジョン
さっそく皆でギルドダンジョンに行く事になった。
ロッくんもギルドダンジョンの情報は、知らないとの事で、楽しみだと言ってたので、あたしもわくわくが止まらなかった。
こういった気の合う仲間でわいわい言いながら狩りにいくのもMMOの醍醐味である。
ダンジョンに入るとそこは見たことないモンスターがウヨウヨいた。
きんぐさんが、タゲはまず自分がとるので無理のない範囲で火力陣は殲滅よろしくと説明された。
そうなのだ、被ダメージが高い狩場で後衛や火力がむやみに打ちまくるとタゲが一気に後衛に流れて修羅場となる、こういった連携はやはり上級者ほどしっかり頭に入ってるので、安定した狩りが継続できる。
「んじゃいきますねー」
ーグランドヘイトー
「殲滅と回復たのみますー」
きんぐさんがヘイトスキルで一気にモブのタゲを集めると、そこに火力陣が一気にスキルをぶっこむ。
「あちしの出番ね、ぜんぶもやしちゃうよぉーバーニングヘルファイアー!」
「回復はまっかせなさーい、どんどんいっちゃってー」
わらわらと群れるモブに無数の弾幕が飛び交う。
すぐに殲滅が追い付いてるのを見て、蒼月さんが物足りなそうにしてた。
「ちょっと釣ってきますね」
「あちしもいくよぉ」
あまりに火力が高いとすぐに殲滅して盾のタゲ取りだけでは、モブが追い付かないことがある。そういう時は弓や遠距離職が敵に攻撃してモブを集める。しかし、あまり調子に乗りすぎると決壊することもよくある。そういうのも笑って許せる、逆にスリルを楽しめるくらいの仲間との狩りは最高に楽しい。
彩音はちょっと皆の様子を伺いたくてロックスには待機してもらってた。
(ロッくんどう、ここのみんなは?)
[まぁそこそこやるんじゃないか。]
そうこうしていたら奥から大量のモブに追われながらあっちゃんと蒼月さんがやってきた。
「ちょっと蒼月ちゃんがやりすぎちゃったぴょんー」
「ちょ、あっちゃん・・・」
これはやばいだろうとさすがのきんぐさんも顔を青ざめる、
「こういう時は俺の出番だな、ー寒いジョークー 布団がふっとんだ!」
そうすると一気にモブが凍り始める。
そう、遊び人のピーナツさんのスキルに「寒いジョーク」というのがあるが、これは対人でもモブでも非常に使えるスキルで敵を広範囲に凍結させるという、恐ろしいスキルだ。このスキルのために遊び人要因を募集するくらいだ。
「今のうちにやっちゃってーピィヤアアアオオ!」
ピーナツさんが何やらわけのわからない掛け声をかけると皆が一気に攻撃態勢をとる。くまちゃんが斧をぶんぶん振り回しながらモブに突っ込む.
「大森林伐採!」
ロックスもここぞとばかりに凍ったモブの群れに突っ込む。さてロックスの超火力お披露目。
バリンババン ババン ババン・・・
タフなはずのギルダンのモブを二発で倒しまくるロックス。
「ちょw、ロッくん火力違反ww」
「ご、ごめんなさい」
「火力やばっ」
「wwwww」
「まけないわよーバーニングヘルファイアー!」
「千矢百夜!」
あっというまに
「楽しいわね、さぁ回復してどんどんいこーヒールレイン!」
「釣ってくる」
「まったく、たべざかりのワンパクどもめー」
あっちゃんが憎まれ口をたたきながらキャッキャ言って釣りにいく。
そしてきんぐさんのタゲ取りとピーナツさんのジョークでモブの足を止めた後にみんなで殲滅。
(みんなでやる狩って楽しいねロッくん。)
〔そうだな。〕
彩音は初めて大勢の仲間と狩りをするので、キャッキャとはしゃいで楽し気だった。
凄い数のMHとなったギルダンをみて、うわー!とかキャーとかいって騒いでた。
ロックスはそんな彩音を見てまた楽しかった。
「経験値うまっ」
「美味しすぎる!」
「ねぇねぇ、これあれ行けるんじゃないの?」
「もう少し倒してからリベンジ行こう!」
そうこのギルドダンジョンにもボスはいる。だがまだ誰もギルドダンジョンのボスを討伐できた話は聞かない。ここクレイジーギアですら倒せてないのだから他のギルドで倒せるわけがない。何度か挑戦していいとこまでは行くらしいが、残り30%での大範囲攻撃で全員チーンなるらしい。全滅するとタゲが切れてボスのHPがリセットするため断念の流れらしい。
しばらく狩りまくってそろそろ皆が飽きてきたころに、とうとうボスチャレンジ行こうという事になった。最初に簡単にきんぐさんからボス討伐の流れを説明された。50%の大量雑魚召喚をヘイトとジョークで凌ぐ。問題は30%の広範囲をどうしのぐかという事。
〔広範囲攻撃が一回だけならいけるかもな。〕
(ロッくんがんばってね)
ギルドダンジョンの最奥に佇むグレートドラゴン。
その佇まいは見る者を恐怖させる・・・
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