第5話犬山城
「お城に行ってみない?」
直美 からラインが来た。
「犬山城か久しぶりだな。行ってみようか。」
僕はなおみの一宮の家は知らなかったので、近くの駅で待ち合わせた。
「子供達は大丈夫なの?」
「友達が預かってくれたから大丈夫。」
花見は大抵 犬山城 だった。
桜なんて 家の近くの どこででも咲いていたけど、犬山城には直美と一緒によく来た。桜を見終わって 犬山城の南に広がる 城下町で昼ご飯を食べたりお茶を飲んだりした。ちょっと京都風にこった店もあって結構楽しめる場所だった。犬山城は最近テレビでもよく 宣伝していて観光客が増えたのかもしれない。なんだか 巷では犬山城人気が高まっているみたいだった。僕らは 昔 歩いた場所をぶらぶら と歩いた。
「あなたに言われた後考えたわ。」
「それで?」
「やめたわ。」
「そうか。その方がいいよ。」
「子供達が大人になるまではやめておこうと思う。」
「そうか。」
「子供たちが大きくなったら その時は…。」
「離婚するつもりなのか。」
「そういうこと。」
「そんなに 旦那が嫌なの。」
「そういうわけじゃないんだけど。」
「なら何なのかな?」
「自分でもよくわかんないけど、するかしないかで聞かれたら やっぱりするっていう方向 かな。」
「ふーん。」
「あなたはどうなの?」
「俺はまだ1人だし。」
「結婚しないの?」
「いや するつもりだけど。」
「誰と?」
「まだ決まってないんだけど。」
「決まってないの?」
「探してる最中です。」
「紹介してあげようか?
「それはいいよ。」
「いるの誰か?」
「まあ考えてる人はいるんで。」
「私の知ってる人?」
「なおちゃんは知らないと思うな。」
「ふーん。」
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