水筒事件②

 さてさて、第一の水筒事件が勃発してから数日、またしても奇妙なことが起こりました。


 水筒消失事件のあとから、私は机の上に水筒を置いておくのをやめ、カバンの中に入れたり、引き出しにしまったり……席を離れるときは持ち歩くようになりました。


 水筒を持って席を立っていたとき、途中でトイレに寄ろうと思ったんですね。でも、水筒をトイレに持っていくことに抵抗があったので、トイレ近くの給湯室の棚に水筒を置いておくことにしました。

 前回は30分ほど水筒から目を離していましたが、今回はトイレだし、目を離すのは数分間。さすがに大丈夫だろうと思っていざトイレへ。


 なるべくスピーディーにトイレから退出し、給湯室に戻ります。よしよし、ちゃんとあるな。

 自分が置いた棚の上にちゃんと水筒さんがいました。


 ですがホッとしたのも束の間、水筒を持ってみると——なんか重いぞ?


 普通に日中飲んでいるので減っているはずが、なぜか増えていたんですね。あ、中身は水です。

 で、念のため水筒のフタを開けて中身を確認してみますが、これといって変な色もしていないし、変な匂いもしない。でもどう考えても増えている。


 置いておいたのが給湯室なのでもしかしたら誰かが水を入れたのかもしれませんが……とりあえず、前回のときもそうでしたが、水筒の中にもしなにか入れられていたら困るので、飲まずにすぐ捨てました。


 今回も周りに誰かいたわけではないので、特に聞くこともなく、真相は闇の中。

 同僚の飲み物の中に睡眠導入剤を入れるといったニュースもありましたし、普通に怖いです。


 とはいえ今回は私の勘違いの可能性ももちろんあるのですが(笑)


 以上、ちょっと奇妙な二つの水筒事件でした。二つの事件がわりと近い日に起こっているので余計に怖かったです。


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