第4話:ラパンはええしのお嬢様。

月からベルジアンが来てることなんか知らない鋼太郎は学校から

急いで帰ってきた。


「ただいま〜・・・」


「あ、お帰り鋼太郎」


「ただいま、母ちゃん」

「ラパンは?」


「それなんだけどね・・・実はラパンちゃんを迎えに羊さんとかって

方が来てるのよ?」


「羊?・・・なにそれ、羊って?・・・誰?」


「いいからこっちへ来て」

で、俺は母ちゃんに引っ張られてリビングヘ。


「あ、お帰りなさいコウタロウ」


「ただいま、ラパンちゃん」

ソファに座ってるラパンに挨拶して彼女の横を見たら、知らない男の人が

座っていた。


「ラパンちゃん、この人?・・・誰?」


「私のお屋敷の執事のベルジアンです」


「執事?・・・」


「・・・・ああ、執事ね」


「母ちゃん、羊じゃなくて執事だよ」


「え?そうなの?」


「で?・・・その執事さんが、なにしに?」


「はじめまして私、執事のベルジアンと申します」


「はあ・・・どうも」


「あなたは?この屋の息子さんですか?」


「あ、そうそうベルジアン、この人私が地球に来た時お世話になったコウタロウ」


「そうですか、それはお嬢様がお世話になりありがとうございました」


「お嬢様?」


「はい、お嬢様です」


「お嬢様からなにもお聞きになっておられませんか?」


「はあ、ラパンちゃんと会ってまた日にちが経ってないもんで、詳しいことはまだ」


「お嬢様は由緒あるドワーフ族「チェックフロスティ家」の末裔でいらしゃる

のです」


「はあ・・・そうなんだ・・・」


「お嬢様の正式なお名前は「ラパン・チェックフロスティ」です」


「要するにラパンちゃんの家は大金持ちってわけね」


「まあ、そう言うことでしょうか?」


「で?そのベルジアンさんは、なにをしに地球に?」


「お嬢様をお迎えに来ました」

「え?お迎え?・・・・ラパンちゃん帰っちゃうの?」


「帰りません・・・」


「でも迎えに来たって?」


「だから帰るつもりはないから、ベルジアンだけ帰ればいいんです」

「なのに居座っちゃって」


「ベルジアンさんも俺んちに居座るんですか?」


「家計に響くんですけど〜」


って美和さんが言った。


「タダ飯を食わせとは言いません、美和様」

「なんでもおっしゃっていただければ・・・私に出来ることはなんでも致します」

「薪割りでも風呂沸かしでも・・・」


「今時、薪割りなんかありません」


「そうですか?・・・ではお買い物でも・・・」


「男性にお買い物なんか頼んだら、値段に関係なくいいモノしか買って

きませんからね」

「なにもしないでいてくれたほうが助かります」


「なるほど・・・ではコウタロウ君を毎朝、学校へ送って差し上げるって

言うのは?」

「学校へ通ってらしゃるんでしょ?」


「はい、通ってますけど・・・送るって?」


「私ね、これでも瞬間移動できるんです」

「私以外、余分にひとりくらい一緒に運べますから」


「まじで?・・・ドワーフ族ってそんなことできるんですか?」


「私はドワーフ族の中でも魔法使いの部類に入りますからね」


「え?じゃ〜ラパンちゃんもそんなことできるの?」


「私?・・・私は人よりドワーフ族より何倍も感度がいいの」

「超高感度・・・感度良好なだよ」


とぅ〜び〜こんて乳。

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