第4話
魔剣から聞いた話だが魔剣は一度引き抜いたら最期まで面倒を見なければいけないらしい。
…なんだそのめんどくさい設定は、知ってたら絶対引っこ抜かなかったぞ。
とか思いながらやってきた278階層
「よーしやってきた風のフロア」
ここらへんは大したやつが出ないゴミフロアだ。
全然人が来ないし相当人気がないんだと思う。
「じゃあ服乾かすか」
「どうやって!?」
なんか驚いてる。
んな変なことしたかな?
「普通はダンジョンで服乾かそうとか思わないし、頭おかしいんですか?」
え?何いってんの?
「服乾かすと言ったらダンジョンでしょ」
「だからその前提が間違ってるんですってー!」
ダンジョンで寝泊まりできるんだから当然服ぐらい乾かせるでしょ。
「ダンジョンにこんな格好で来たら死にますよ!?」
え、なんで?ここ大したやついないしたかが278階層だよ?
そんな大事にするようなものではないでしょ
こういう手合は無視無視。
「あ、とりあえずホーリーゾンビに会いに行かないと」
「ホーリーゾンビ!?」
なんかうるさい、黙ってて欲しい。
気が散るし…ってなんで魔剣が喋ってるの?
精霊なのはわかるけど傍から見たらただの喋る剣だよ?
「うるさい、お前は母さんか」
「そうだけど!?1児の母ですけど?」
…は?
いやまてこいつ結構年取ってるしあり得るかも?
ほうれい線とか付いてるし…確かに?
「魔剣だけど結構強いんだよ!」
やっぱおかしいわ!一瞬納得しそうになった私を殴りたい!
なんで魔剣に子供がいるの?
…というかやっぱ魔剣ってなに!?
「キシャー!」
あ、ホーリーゾンビ来た。
「危ない!」
は?
「私がいないと死んでましたよ!だからそんな格好で行っちゃいけないんですよ!」
「お前、殺す」
なんなんだせっかく人が服を乾かすチャンスを奪っておいて
説教とかなんなの?しかもさ中年のドヤ顔どこに需要あるの?
とりあえず世界中の精霊は可愛かったり綺麗だったりすると思ってる人たちに謝ってこい。
「キシャー…?」
「ちょちょちょ!危ないんですって!刃物振り回さないでください!?というか刃物どこから」
「うるさいお前殺す。いますぐ処す」
…はぁ、ボッコボコのギッタギタにしてやったぜ。
「キシャー…!」
「痛い…心が痛い…なんで私この人に引っこ抜かれたんだろう…」
うん、放おっておこう。
やっぱホーリーゾンビはかわいいなー
「キシャー!」
前言撤回、腕噛んでこなければ可愛かった。
「というかなんで攻撃うけなかったの?」
「!それはですね、話すと長くなるんですが…」
「さっさと言え」
「…はい、つまりは私が魔剣だからです」
はぁ?
「キシャー?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます