第3話

だってそうだろ?

こんな凄い能力の数々が使えるようになるんだよ!!

それが使えないなんてあり得ないよ!!

「でも『火を起こす』能力を封印しようとしているんだから、『火を起こす』力だけは封印されている状態で間違いないわよ」

そんな僕の不満そうな顔と態度を見て、彼女はゆっくり諭す様に言った。しかしそれに納得できない僕が声を荒げようとするのを遮るかのように言葉を続けた!

「でも、『能力』を封印するって書いてあったんだから、その『能力』が使えないだけでそれ以外の能力は使えるって事なんじゃないかな?」

「・・・なるほど。そう考えれば確かにそうだね!」

「でしょ?だからこの羊皮紙は凄いアイテムなのよ!」

僕は彼女の言葉を聞いて納得するのだった! そんな僕等のやり取りに突然割って入ってくる妖精王ことエミリーである!!

「あの~エミリーや」

そんな僕等の会話に突然割り込んでくるエミリーである!!その自信に満ち溢れている彼女を見て僕は傷つきながらも謝罪した。でも僕を責めないでくれたまえ。実際そうだろう?だって上手くいかなかったんだからね!! そんな僕の視線にようやく答える気になったのか答えるエミリーである!!

「ん?どうかした?」

「えっと・・・その羊皮紙って一体なんなのかな?」

「・・・私の周りを見てみなさい」

「ん?ああ・・・」

そんな僕の言葉に反応し、辺りを見渡す彼女!そして彼女は何かを発見したようだ!それはもちろん、

「あの、私にも・・・なんか渡したようなその羊皮紙を見せてもろうとうかと?」

そんな彼女の言葉に僕はため息をついた!

「・・・妖精の皆さん。私も見たいな~なんて」

そんな僕の言葉に反応してか彼女の周りから妖精がワラワラと集まってくる。そして、そんな集まった彼らはエミリーの羊皮紙に書かれている内容を見て驚きを露にするのであった! そんな彼らの様子を確認してから彼女は説明を始めた!!

「この羊皮紙には『火を起こす』能力って書かれていて、その中には他にも色々な能力が封印されているのよね!」

「なるほど・・・で?どんな能力なの?」

そんな彼女の意気揚々に僕は相槌を打つが、結局の所それが必要になって来るはずなのだ。その使えない能力をわざわざもう一度封印してくれ!などとこの僕に頼んできたのだ!そんな所は徹底して明確にして欲しいと感じたのである。

そんな僕の思惑が彼女には聞こえたのだろう、彼女は余裕の笑みと共に羊皮紙に書かれている内容の説明を始めたのだった!!

「えっと・・・『火を起こす』能力の他に『水を出す』『風を起こす』『土を作る』など他にも様々な能力が書かれていてね!」

その彼女の言葉に僕は素直に感心するのだった!

「へぇ~実に素晴らしい羊皮紙だね?」

「・・・素直にそう思ったよ。これさえあれば貴方は次の魔王になるかもしれないね」

そう言って彼女もエミリー同様に大きく頷いていた。

そんな嬉しい言葉に僕もかなり困惑しつつ、どうしたら良いかわからない顔をしていたのかもしれない!そんな僕の言葉に反応して慌てて一枚の羊皮紙を広げて見せつけるのであった!

「それでさ!!今からこの計画を指示するわね!」

そんな彼女の勢いに押されながら僕は頷くのだった!そして、その計画を聞いて更に驚かされたのである!

「え?『能力』を封印したからって『勇者』は封印できないの?そんなんじゃ俺つええ出来ないじゃん!!」

「仕方ないのよ!『能力』を封印したって『勇者』の力は使えるんだから!」

「え?そうなの?」

「そうなの。だから、この作戦が成功して、その『勇者』の能力を封印することが出来たら・・・次は貴方の出番よ!」

そんな彼女の意気揚々に僕は素直に感心していた! だってそうだろ?だって上手くいかなかったんだからね!! そんな僕の視線にようやく答える気になったのか彼女は続ける!

「・・・でさ。この羊皮紙には能力の封印方法が書かれていて、その中には他にも色々な能力が封印されているのよね!」

「・・・なるほど。で、どんな能力なの?」

そんな僕の言葉に反応し、辺りを見渡す彼女!そして彼女は何かを発見したようだ!それはもちろん、

「あの、私にも・・・なんか渡したようなその羊皮紙を見せてもろうとうかと?」

そんな彼女の意気揚々に僕は相槌を打つが、結局の所それが必要になって来るはずなのだ。その使えない能力をわざわざもう一度封印してくれ!などとこの僕に頼んできたのだ!そんな所は徹底して明確にして欲しいと感じたのである。

そんな僕の思惑が彼女には聞こえたのだろう、

「えっと・・・『火を起こす』能力の他に『水を出す』『風を起こす』『土を作る』など他にも様々な能力が書かれていてね!」

その彼女の言葉に僕は素直に感心するのだった! だってそうだろ?そんな能力があれば僕でも世界征服できるじゃないか!! そんな僕の考えを余所に彼女は更に続ける!

「で、この羊皮紙には『火を起こす』能力の他に、『水を出す』『風を起こす』『土を作る』などその他にも色々な能力が書かれていてね!」

そんな彼女の勢いに押されながら僕は頷くのだった!そして、

「それで、この作戦が成功して、その『勇者』の能力を封印することが出来たら・・・次は貴方の出番よ!」

そんな彼女の意気揚々に僕は素直に感心していた!だってそうだろ?だって上手くいかなかったんだからね!!そんな僕の視線にようやく答える気になったのか彼女は続けるのであった!

「でさ。この羊皮紙には能力の封印方法が書かれていて。その中には他にも色々な能力が封印されているのよね!」

「・・・なるほど」

そんな僕の言葉に彼女慌てて訂正し始めるのだった!!

「そうじゃなくって!?だから本当に能力について書かれていたりするのよ!!」

「え?なんて書いてあったの?」

そんな僕の言葉がまたもや図星だったのか?彼女は慌てて羊皮紙に書かれた内容を音読し始めたのである!

「えっとね!!まず最初にこの紙には『召喚』の能力が封印されていると書かれているのよ!」

そんな彼女の勢いに僕は素直に感心するのだった!

本当に生き生きして楽しそうだったし!!

でも、僕としてはそんな能力より『火を起こす』能力の方が欲しいな~と切に思った。だってそうだろ、そんな便利な能力があれば世界征服なんて簡単に出来てしまうじゃないか!? そんな僕の考えを余所に彼女は続ける!そして、

「で、『火を起こす』能力以外にこの羊皮紙にはなんと!!『召喚』の能力が封印されていると記されているのよね!だから『勇者』だけじゃなくても様々な異能の能力もその羊皮紙に封じ込められるんじゃないかな!?」

そんな彼女の言葉に僕は思わず大声で反応するのであった!!

「ちょ!?そんなこと書いてあんの!?」

「うん。きっとそう書いてあるのよ!」

そんな僕の問いに自信満々で頷くエミリーである!

そんな彼女の勢いに僕は少し不安になった。

だって、

「でも・・・能力封印する方法が書いた羊皮紙があったとしても、もうすでに誰かが手に入れて無効化しているかもしれないよ?」

そんな事を思っていた僕に彼女は諦めずニコニコしながら続ける!

「そこは大丈夫だよ!」

「え?何でわかるのさ」

僕はいつの間にかそう口にしていた。だってそうだろ?彼女が断言するって事は何か根拠があるんだろうって誰でも思うじゃないか!!それを聞いてくれとばかりに彼女は嬉々として話し始めた!!

「それはね!この羊皮紙は他者からは見えないようになっているし、それに能力を使っている間は体力が一気に吸い取られるのよね?だから並みの冒険者になんて読む事は不可能なのよ!」

でも、所詮はただの羊皮紙だよね!? そんな僕の疑惑の視線を察したのだろう。彼女は胸の前で拳を握りながら再び強く確信をもって宣言するのだった!!

「もう!この羊皮紙は絶対なの!!」

「・・・そうなの?」

そんな僕の言葉に反応してか彼女は頷くのだった!

「そうなんだよ!だから安心してね」

「うん。まあね!」

そんな僕の視線にようやく答える気になったのか彼女は続けるのであった!! だってそうだろ?そんな凄い能力を上手く利用したらさ、あれやりたいこれやりたいと困った時のエミリー頼みになっちゃったりして・・・そうならない方がおかしいよね!

「・・・って言うか」

そんな僕の思いを察したのだろう。彼女は少し引きつりながら僕から距離を取りつつ答え始めた!

「え~と、この羊皮紙には他にも様々な能力が書かれていてね!」

「うん。それで?」


「で、そんな能力の中から自分の目的の能力がどれかわかるようになっているみたいだから。すぐ調べられるじゃないかな?」

なるほどと納得する僕であった!

そんな僕の言葉に素直に感謝を示すエミリーである!!

そんな彼女の言葉に対して思わず本心で答えるのであった。

「そうなんだ!凄いね!」

そんな僕の気持ちが伝わったのか彼女は実に良い笑顔をしていたのだった・・・がしかし!!

そうしている間に彼女は気づいてしまったのである!

なぜなら・・・その羊皮紙には、『召喚』

「『異世界人召喚』以外にもある能力のうち、何か 聞きたいことがあればお申し付けください!」

この魔法が存在する国の歴史上には数々の冒険の物語、吟遊詩人によって様々な物語が広まり多くの街で親しまれてきた。中でも救世主伝説の一つとして高名な冒険者パーティーの一人が活躍する物語はあまりにも有名である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る