第2話
「どう?これなら行けるんじゃないの?」
「・・・あの~ミュウさんや」
そんな僕の言葉も聞かずにミュウは続けるのであった。
「で?どうなのよ?この私の考えた作戦なら上手くいくと思うのだけれど」
そんな自信満々な彼女を見て僕と妖精王は顔を見合わせるのだった。
「あの~ミュウや」
「初めまして!私の名前はエミリー、妖精王として君たちを導く者!」
ミュウはそう言っているが、正直僕も話についてこれないでいる。
ミュウはそんな僕等の事を気にする様子もなくしゃべりだす。
「どう?これなら行けるんじゃないの?」
「・・・あの~ミュウや」
「初めまして!私の名前はエミリー、妖精王として君たちを導く者!」
そんな自信に満ち溢れている彼女を僕と妖精王は不思議そうな顔で見ていたのだった! そんな僕の視線に耐え切れなくなったのか突然声を発するエミリーである!!
「な、なによ!なんか文句あるの!!」
「いやだって・・・なぁ?」
「うん。いまいちピンとこないんだけど、本当にそんな能力あるのかね?」
そんな僕等の視線にめげることもなく堂々とその有るも無い胸を張るエミリーである。
「・・・最初にまず、『神の力』ってあるんだけどこの能力はね」
「あ!無視した!」
「まぁまぁ落ち着いてよ。で、その『神の力』なんだけどこれは神様が使うような能力らしいんだよね」
「ふ~~ん、でもそれってどんな感じなの?」
「それがさ。良く分かんないんだよね。でもその事は後にして・・・取り敢えず次いくよ、で他にある能力を封印してみたんだけど」
「だめだったって事?」
「そうそう。全然上手くいかなかったんだよね・・・それもそうだ!『神の力』なんて能力なんだから、そう簡単にはいかないよね!」
そんな僕等の会話に突然割り込んでくるエミリーである!!
「だから聞いてるの?私の考えた作戦はどうなのって?」
「・・・ああ、うん。そうだったね」
そんな僕等のやり取りに痺れを切らしたのかエミリーがまたも声を発する!
「ちょっと!私の話を聞いているの?もしかして私の説明した作戦は、何が何でもやり遂げたい!そんな感じの凄味が足りないとか!!」
「そんな事ないけど?」
「・・・本当に出来ないやつね!」
なんか酷い言い様で、僕は傷つきながらも謝罪した。でも僕を責めないでくれたまえ。実際そうだろう?だって上手くいかなかったんだからね!! そして少し拗ねながらも僕は話を戻す為にエミリーに質問した。
「それで・・・結局、君の考えた作戦ってなんなのさ?」
「・・・『神の力』ってあるじゃない?」
「ああ、そう言えばあったね。すっかり忘れていたよ」
「そんな勇者様はこれを見ても同じセリフが吐けるかしら?」
そう言って僕に羊皮紙を見せびらかすエミリーである!!その自信満々な表情に僕は益々期待してしてしまうのであった。
「何だか凄い自信だけど・・・もしかしてその羊皮紙って君に付いてる妖精たちによる物なのかい?」
「え?私の事が気になっちゃって辛いのかな?意外と純なのね!」
そんな余計な言葉に傷つきながらも平静を装って答える僕!
「・・・いや、別にそんな事はないよ」
「ふ~~ん。まぁいいわ、これで私が考えた作戦も上手く行きそうなのだから!!」
ミュウは僕のこんな冷たい対応に気を悪くすることなく胸を張って答えていた。
しかし・・・僕的にはなかなか解せなかった。何故かと言うとこれが何か・・・?と良く分からない代物だったからだ!僕は素直に彼女に聞いてみる事にしたのである。
「あの~エミリーさんや・・・」
そんな僕の視線にようやく答える気になったのか答えるエミリーである!!
「ん?どうかした?」
「えっと・・・その羊皮紙って一体なんなのかな?」
「・・・私の周りを見てみなさい」
「ん?ああ・・・」
ミュウも僕と同じように物珍しそうにそんな彼女の事を観察していた。でも僕の視線と彼女の視線が交差した時に、彼女は何故か顔を赤らめて横を向いてしまう。
「えっと・・・エミリー?」
「な、なに?」
そんな僕等の会話に突然割り込んでくる妖精王ことエミリーである!!その自信に満ち溢れている彼女を見て僕は傷つきながらも謝罪した。でも僕を責めないでくれたまえ。実際そうだろう?だって上手くいかなかったんだからね!! そして少し拗ねながらも僕は話を戻す為に彼女に質問をした。
「それで・・・結局、君の考えた作戦ってなんなのさ?」
「えっ?ようやく私の素晴らしいアイディアを聞き入いる覚悟が・・・」
「・・・全然。聞こうじゃない」
そんな僕等のやり取りに突然割り込んでくるエミリーである!!その自信に満ち溢れている彼女を見て僕は傷つきながらも謝罪した。でも僕を責めないでくれたまえ。実際そうだろう?だって上手くいかなかったんだからね!! そんな僕の視線にようやく答える気になったのか彼女は説明を始めるのだった。
「えっとね、あの羊皮紙には色々な能力が書いてあるのよ!もう沢山の妖精たちが動く事になると思うのだけれど、その能力を見て勇者様がどんな能力を封印したかを判断してほしいの」
「ああ、なるほど・・・でもさ。そんな物どうやって作ったの?最初の話じゃそんな物なかったよね」
そんな僕の質問に対して彼女は胸を張って答えるのだった!
「それはもちろん私の力よ!!どう凄いでしょ?」
そんな彼女の自信にあふれた言葉に僕等は驚くしかなかった。そして僕は素直に彼女に対して賞賛の言葉を送るのだった!
「ああ・・・うん。凄いね」
「ふ~~ん。それだけ?」
「他には何か言う事ないの?」となんか催促されて、僕は慌てて更なる賞賛の言葉を贈る!
「・・・君って凄いな~いやあ尊敬するよ!それでその素晴らしい能力なんだけどさ・・・」
僕はそこで考え込んでしまった!!あれだけの妖精が一斉に動く事になるそんな大きな能力を目の当たりにすれば、もうとても言葉にもならないすごさでそれを伝える言葉が見つからない。
本当に凄いのである!まさかここまでとは・・・僕としては彼女の凄さにただただ脱帽するしかないのであった。
そんな僕の反応を見て彼女は嬉しそうに微笑むのだった!!
「そうでしょ!私って凄いんだからね!それでさ・・・」
僕はそんな言葉でさえ気にすることなく、次々に浮かび上がってくる褒め言葉の数々に彼女は嬉しそうに微笑んでいたのだった!! そんな僕の言葉も気にせずに彼女は続けるのであった。
「それでね・・・あの羊皮紙には能力の封印方法が書いてあるのよ!」
「・・・なるほど、だから君は自信満々なんだね」
「ふ~~ん、勇者様は私の事をそんな目で見ていたんだ?でも仕方ないわよね?だって私ってば凄いんだから!」
「うん。確かに君は凄いね」
「そうでしょ、そうでしょ?」
そう言って彼女こんなに喜んでいるので、ここは更に褒めなくては・・・そう思って言葉を探し始める僕なのであった!! そんな僕に満足したのか、彼女は続ける!
「で?さっきから言っている私の考えた作戦ってなんなのさ?」
「・・・いや~それはそれ何だけどね。どうするのが一番か誰か相談したいね!」
そんな僕のお座なりな答えに疑問を感じつつも彼女は羊皮紙の説明を始めた。
そして僕はしばらく彼女に説明を続けて貰うことにするのだった。それが彼女の為にもなる事なのだし!!決して面倒だからじゃないからね!?
「えっと、ここに能力の封印方法が書かれていて。その内容を元に私の妖精たちにやり方の指示を出す事になったのよね」
「それはつまり・・・道具なの?その羊皮紙は?」
「・・・すごい!貴方はホント素晴らしいよね!私自身の評価が上がるのだから!!」
そんな僕の返答に彼女は素直に大喜びをしていた!!と言うか自分の実力じゃないのに・・・ただの道具だろ?そんなことは口にも出さす、彼女の中で収拾のついた所で僕も話を振る事にした。
「で、どんな内容なのかな?」
そんな僕の言葉に待ってましたと言わんばかりに彼女は説明を始めた!
「まず最初は『火を起こす』って能力になっているわね」
「なるほど・・・んで、それをどうするの?」
そんな単純な僕の言葉に彼女は笑いながら羊皮紙を指差している。なので僕も指の先を追おうとしたその時!!彼女から重大発表が飛び出したのだった!
「え?召喚出来ない!?そんな馬鹿な!!」
「そうよね。そう思うわよね?」
「・・・うん」
僕は彼女の言葉に素直に頷くしかなかった!
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