第2話 一瞬のめまいと長いトンネル

 入った瞬間、一瞬めまいがしたかと思えば、恐ろしく長い(おそらく50kmはある。)トンネルに入った。

 そのトンネルは、鉄の甲板の壁と松の材木でできた床。そして、赤い照明でできていた。

 十代の少年は言った。

「とてつもなく長く感じられるかもしれませんが、少し歩けば、このトンネルは縮んでいきます。気疲れしないで下さいね。」

 この発言を、私は半信半疑に受け取ったが、少し歩いてみると、本当にトンネルが縮んできた。そして、5分程、歩くと、トンネルから出ることができた。

 トンネルから出ると、そこは西欧にありそうなトレインシェッドの荘厳で巨大な駅のプラットフォームだった。

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