丁寧な筆致と描写の中に多くの感情が込められていて、なんてことない日常こそが青春なのだと、そう気付かせてくれます。特に最後の描写が鮮やかで、夕暮れの情景が目に浮かぶようでした。平坦な道を歩いているだけのように感じる高校生という今も、いつかは思い出として残る大切な日常。それをもっと噛み締めて、自由に今を生きていきたいと強く思いました。
現役高校生の日記を覗いたような感覚になりました。 このような事件のない日常や主人公の心の中を描いた物語はあまり読むことがありませんでしたが、今を生きる高校生の姿にジーンときました。 私が高校生の頃、よく見る景色に感動したことあったかな? あったけどもう忘れてしまったのかな? と過去を巡らせました。 何気ない日常の友達との会話、授業中の空想、景色、自分の考え。それらをこうして文章にするって素晴らしいですね。 何気ない日常を、自分の今の気持ちを大切にしたいと思える作品です。
作者さんは高校3年生さんとのこと。語彙力が豊富で、物の見方が成熟されているように感じました。自転車での通学風景や授業の風景だけで、こんなにも絵になる青春です。ぜひ、作家さんになっていただきたいなあ、と、拝読して感じました。風景と心情、日常の愛おしい一つ一つ。とてもいいです!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(212文字)
・自転車に名前をつける・友達の髪の仕上がり具合が気になる・「好き」じゃなくて「推し」って言うとか。今のアオハルがいっぱい詰まってる感じ。キラキラしてます。
何をするでもなく、これが日常だなぁ。色んなことを考えて頑張って生きている感じがする。何気ない日常を過ごしている高校生にエールを!