エピローグ

数日後。

ねくろは生配信を再開した。


待機中のチャット欄を覗くと、ねくろが俺達と協力して変幻を倒したことでお祭り騒ぎになっていた。


ねくろの平穏な日常が戻った事に安堵しつつ、俺達はいつもの様に挨拶代わりのコメントを投げた。



ダイカタナ:ねくろ、お疲れ様

正雄:乙

手斧:おつかれ〜

Abare:👍

謎留:🎉🎉🎉

ハチゴロウ:ねくろ殿〜❤️今夜は思う存分お祝いスパチャしますぞ〜🥳🥳🥳

TATARI SQUADオガミ:🔥🔥🔥



コメント欄はねくろを祝福するコメントで埋め尽くされた。


「みんな、ありがとう!」


ねくろが満面の笑顔で言う。


そうして、変幻絡みの騒動の顛末や今後の展望などを語り始め、その度にコメント欄は盛り上がり祝いのスパチャが飛び交うのだった。




季節は巡り朝晩はめっきり冷え込み、秋も深まり始めた頃。


TATARI SQUADの事務所兼スタジオで俺達デミゴッドとハチゴロウ、そしてねくろによるコラボ生配信が行われていた。


TATARI SQUADとデミゴッドの2組による滑らないオカルトトークから始まり、ねくろが特別に医大から借りた献体をネクロマンシーで操り大道芸をさせ、ハチゴロウは魔法陣を描きそこに攫って縛り上げた不良を殺して生贄にし、召喚した『異界のモノ』と即興コントを繰り広げる…そんな面白く充実した内容だった。


同接も3万越えを達成し、赤スパもガンガン飛び交う賑やかなコラボ生配信だった。


打ち上げも大いに盛り上がり、テンションや酔いに任せて各々から色んなアイデアが飛び出す非常に有意義なものとなった。



これからも、このメンツで楽しく配信活動して行きたい。


ありがたい事に、改正不動産登記法が施行され不動産の相続が義務化されるので確実に地権者を見つけ『許可を取るさつがいする』のが容易になるし、それによって撮影にかかる時間が多少は短縮されるだろう。

一般的なYouTuberがよくやる『毎日投稿』にチャレンジしてみても良いかも知れない…。


俺はデミゴッドの今後について色々と思いを馳せながら、騒がしくしてる連中を眺めつつ烏龍茶を飲むのだった(忘れられてるかも知れないが、俺ダイカタナはまだ未成年だ)。





終わり。

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デミゴッド 芥子川(けしかわ) @djsouchou

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