第29話 ぶたにく
こんにちは。いや、こんばんは。
獣人への進化を目指す、夜型ウサギのハクトです。
2足歩行の魔物を探して徘徊している毎日でございます。
瘴気の濃いところでアンデッドを探しましたが、すでに倒したコボルドゾンビとか、4足歩行の狼野郎しかいなかったので撤退してきました。
ですが、
ですが!
とうとう見つけましたよ奥さん!
そう、瘴気の濃いエリアの奥で、なんとオークの姿を発見したのです!
しかも、単独行動ですよ!
さっそくひと当てとばかり、攻撃を加えてみました。
結果から言って、まあ楽勝でございました。
だって、あいつトロいんだもん。
はっ! もしかして!
豚野郎がトロいという事は、そのお肉は豚トロなのでは?!
ふう、落ち着けオレ。
ちなみに、今のステータスはというと、
名前:ハクト(ネームド)
種族:アサシンヴォーパルバニー(転生者)
レベル:12→15
HP:50/50→63/63
MP:42/42→53/53
STR:30→41
ATK:55→65
SPD:74→92
VIT:37→47
DEF:37→50
INT:69→90
RES:29→39
DEX:48→71
AGI:83→106
LUK:178
魔法:【土魔法→Lv3】
スキル:
・2足歩行適応(小)~『2足歩行適応(極小)』が統合されて、適応の度合いが増した。
・new!仮死擬態~カメムシキングを100匹倒して得た能力。任意で仮死状態となり周囲を欺く。
・new!生活魔法~ゴブリンを100匹倒した中にゴブリンハウスキーパーが含まれていたことにより選択可能となって得た能力。日常生活全般に役立つ魔法を行使できる。その内容、効果は使用者のイメージによって変化する。
※既出のスキルは今回は割愛しています。
カメムシキングを100匹倒したり、ゴブ集落を殲滅させたりしてレベルが3つ上がっている。
大きなゴブとか、上位個体を倒した割には上り幅が少ない感じがするが、こんなもんなんだろうと納得する以外ないからな。
そして、とうとうAGIの値が3桁突破しましたね。
とってもすばしっこくなっているはずです。
あと、INTがどんどん上がってきています。
賢いウサギですが何か?
スキルについてはすでに実戦で使用しているので特に今更感想はない。
あ、土魔法のLvが2から3に上がっている。
大きなゴブをトリッキーに倒したからかな? 知らんけど。
こんなわけでして、オークさんがとってもトロく感じたのは無理もないですね。
もう、オレって赤い彗星より早いんじゃねえかってくらいですからね。
いくらオークが力自慢だとしても、当たらなければどうという事はないのですよ。
で、倒したオークさんの試食をしなくてはなりません。
人型の魔物に抵抗ないのかって?
オレは前世で豚足1000本食った男だぜ?
見た目のグロさは関係ねえ。
美味しいが正義なんだよ。
オークさんのモモニクを牙で切断。
うーん、豚足というより人間の足ですね。
グロさは関係ないと言いましたが、さすがに思うところもあり、モモの部分を輪切りに致しました。
そもそも足一本まるごとなんて持ち運べねえしな。
巾着袋に生モモニクを入れて、袋を背負ってマイホームへ。
さすがにここまで遠征してくるとマイホームが遠い。
そろそろお引っ越しも考えるべきだろうか?
◇ ◇ ◇ ◇
「‥‥‥うまい。」
マイホームに帰ったオレは、まずはそこら辺から乾燥した木の枝を収集。
そしてすでに設置してあるかまどに枝を散らかし、生活魔法で火をつけます。
火力が増して来たら、持ち帰ったオーク肉を金属製のお皿に載せて火にくべます。
ジュージューと胃袋を刺激する音と、焼けた肉の香ばしい香りがオレの鋭い聴覚と嗅覚を責め立てますが、まだ生焼けです。もう少しです。
そして、程よく火が通ったのを見計らって、実食! 今ココです。
うん、本当に美味いモノって言葉を失うよね。
これって、まさに前世で食べた豚ステーキの味ですよ。
まさにヤキニクの一角を担うと言っても良い、豚のおニクです。
嗚呼!
これでお塩があったなら!
ソースの香りが懐かしい。
まあでも、肉の感動は調味料にあらず。
某3人組(現2人)のお笑いの肉好きな人が確か言っていた気がする。
今のところは肉本来の味を楽しもう。
そして、付け合わせで焼いたイモも食べます。うん、これも素材本来の味で美味い。
はい、賢明な方ならばお気づきになったでしょう。
そうです、イモを手に入れました!
ジャガイモではなく、ヤマイモの一種だと思いますが、オレの地中ソナーに反応があって、ほりほりしたら見つけました!
ふふふ、ヤマイモよ。お前の反響音は覚えたぜ!
という事で、これからはオークさんを狩りながら、ソナーでイモを探すとともに、どうにかして岩塩でも見つけたいなと思うハクトなのでした。
ふう、うまかったぜ。
ーーーーーーーー
この度は、『うさぎ転生~角ウサギに転生した元日本人は、日本食食べたさに兎獣人への進化を目指す~』を呼んでいただき誠にありがとうございます!
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