何者なりたかったのか


薄っぺらい自分…


何もない…


鏡を見ると向かいには知らない顔がある


両目が真っ黒のソイツは俺をほくそ笑む


誰なんだ…


俺に何を言ってる…


何を伝えたい


答えを望むたび


何かが欠けていく


穴が広がる


分からない…



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「三日月さん!速く速く!」

「俺たちで後ろ抑えます!だから」

「三日月さん!急いで!」

三日月達の背後の街は炎に包まれ銃声が鳴り響く…

逃げ惑う男女数人グループの先頭で武装した三日月が辺りを警戒しながら港への道を進んでいた

「私達どうなっちゃうの…」

銀髪の長い髪を束ねた女が三日月の服の裾を掴み不安そうに尋ねた

「心配しなくていい、港まで行けば船がある。それに乗って逃げよう…絶対にRACKに君らを渡さない!」




それはRACKには珍しい合同作戦だった


ーability持ちがグループで暮らしているー


との匿名情報が局長の耳に入り情報部が裏を取り特別捜査官達が収集され作戦を実行


静岡の神奈川の境のある街でability持ち達がシェアハウス生活をしていたのだ


能力の詳細までは不明だが相手が相手のため特別捜査官が指揮をし周辺を警察、陸軍の合同部隊が封鎖し隔離、RACKの処理班が無力化するとの作戦だったのだがそれは作戦とは名ばかりの一方的なものだと分かったのは戸川からの連絡だった


ー三日月さん!今から座標を送ります!とんでもないですよ!!こんなもん作戦でもなんでもない!殲滅ですよ!なんとかして逃がさないと…陸地からだと直ぐに追いつかれます、船を使って逃げましょう!もうひとつの座標を送るのでそこから船に乗せて私のいる方まで来てください!用意して待ってます!どうかご無事でー


その通信を最後に戸川と連絡が取れない

三日月は不安を覚えながらも今は目の前の人を救う事に集中した


シェアハウスの周りいた一般住民をも巻き込みRACKは「国家機密法」を盾に逆らう者、意義を唱える者は逮捕もしくは発砲して鎮圧まで命令が下されている


ーもうRACKに俺の居場所は無い…辞めようー


そう決めて港へ急いだ


グループの1人小柄の男が三日月に詰め寄る

「こんな事したってどうせ捕まる!血眼になって探してくるぞ!」

「大丈夫、君らと背格好が似ている死体置き場からくすねてきた、それを燃える前に置いてきたから誤魔化せる」

後方から無線が入る

ー三日月さん!まだですか?ー

「もう少しだ!」

ー俺もうRACK辞めます、こんなもん作戦でも何でもないー

「俺も辞めるよ、無事に帰ったら好きなもんたらふく食わせてやる」

ー俺銀だこたらふく食いたいっすー

「好きなだけ食え!」

ー俺肉がいい!ー

「おぉ!なら意地でも生きて帰らねぇとな!戸川も連れてな!」

ー当たり前ですよ!ー

「見えたぞ!港だ!」

三日月は安全を確認し港の建物近くに張り付きながら無線で指示を出す

「玉置、中野、追手は?」

ー今のところ大丈夫ですー

ーこちらも確認、問題ないですー

「君らはここで少し待て、今田、こっちに来て先導してやってくれ、俺が時間を稼ぐ」

ー了解!我々で先導しますー

「船はマリーナ2番の白いクルーザーだ」

三日月が指示を出した後3人の武装した捜査官が三日月と合流

「よし、君らはこの人達について行きなさい、まだ追っ手が来るかもしれないから俺がここで見張る」

「ちょっと待って。ねぇ!なんで…なんでなの?」

銀髪の女は食い下がったが他のメンバーはもう2番マリーナ目掛けて走って行った

「もう行くんだ!こんな所で生命を捨てるんじゃない!」

「なんで逃げなきゃいけないの?!…なんでこんな目に合うの?!私達は普通に静かに暮らしたいだけなの…どうして?!どうして放って置いてくれないの?!教えてよ?!」

女の質問に三日月は答えられなかった

「すまない…本当にすまない…」

「大兼!はやく!もういいよ!船に行こう!」

小柄の男が泣いている銀髪の女の手を引き強引に連れて行った


ーあの娘の言う通りだ…何故逃げなきゃならない…前は違った…なんなんだ…同じ人間なのにー


迷ってる暇など無いと頭を軽く振り辺りを警戒していたが船の音がしない事を不審に思い無線で呼びかけた


「玉置、中野、今田そっちはどうだ?」

無線から何も聞こえない

「おい!クソ!どうなってる」

三日月も2番マリーナに向かうと船はまだ出港していない

不審に思った三日月が無線で呼び続けていると港の建物から一斉に光を浴びせられた


「なんだ!」


「よう、三日月!」


光を手で遮りながら声がする方を見ると生島が約15人程度のRACK特殊急襲部隊を引き連れて玉置、中野、今田と保護対象の5人に手錠と目隠し、猿轡を噛ませていたのを三日月に見せた


「生島!これはなんだ!」

「見ての通りだよ、アイツには実弾でいい、試験弾を使う必要はない」

「何を言って…」

「お前の最近の動きを我々が知らないとでも思ったか?戸川だったけか?あの女を使って調べさせていたろう?思い上がりもここまでだと凄いな」

「……目的は俺か?」

「まぁそんな所だ」

生島は拳銃を三日月に向けた

「邪魔になったか…もう俺の知ってるRACKじゃないんだな…」

「それも違う、お前は何も分かってない。おめでたい男だ…」

「何を言ってる!」

「RACKにはお前を信奉する連中…まぁこいつらみたいなのにチヤホヤされていい気になって気が付かなかったか?お飾りの特別捜査官で天狗にでもなってたかは知らんが…RACKの本質は昔…設立時から変わってないよ」

「そんな事はない!」

「なら何故こう立場が違う?お前は自分が特別と勘違いして知ろうとしなかっただけじゃないのか?まぁ組織人として不良品くせにお前は同期じゃ優秀だった…警察時代から…下の連中、外部連中はみんなお前を持ち上げた!薄っぺらいヒューマニズム、理想論を掲げる人間をな!何の為かわかるか?!」

「……」

「お前は空っぽの神輿なんだよ!RACKの本当の目的を隠すためのな!!」

「本当の目的…?」

「…まぁいい、お前にいちいち説明する必要はない、本題に入ろう。三日月!!お前が隠し持っ

てる「ノート」はどこにある?」

「…目的はそれか…上に取り入る為か…」

「あぁ、お前とそのノートのおかげで困る連中が腐るほどいる、嫌われてるなぁ…お前は」

生島は薄ら笑を浮かべながら三日月を見下ろした

「生島、その前に彼らを解放…」


パァン!


生島は拘束されていた玉置の頭を撃ち抜いた


「!!何してんだ!!生島!」

「お前立場考えろよ?聞かれた事だけ答えればいい、ノートは?」

「もうノートはない…処分してしま…」


パァン!

今度は中野の頭を撃ち抜いた


「やめろ!本当にないんだ!」

「嘘は良くないなぁ三日月 宗近さん?なら何故、あの女がいる警視庁の部署にアレだけの予算がある?ノートはあるのだろう?」

「何故なんだ!俺の事はいい!何故仲間にそんな事ができるんだ!」

「仲間?」

生島は目隠しと猿轡をはめられた隊員の今田に銃を向け

「やめろ!そこの今田はお前が育て…」


パァン!


「今田が…なんだって?」

「生島ぁぁ!」

「さんをつけろよ片目野郎ォ!」


パァン!


「ぐッ」

三日月は足を撃ち抜かれた


「今田はいつも言ってたよ、お前のようになりたいと…いつもいつも癇に障る野郎だった…仲間か…笑わせる…足を引っ張る人間と組む気は無い」

三日月も銃を抜き生島に向けると生島が連れている急襲部隊も一斉に三日月銃を向けた

「待て!撃つな!三日月…いいぞ?俺を撃ってみろ」

「ここまでされて俺が撃たないとでも思ったか?どうせここで俺は死ぬんだ…お前だけでも…」

「好きにするといい、ほら?どうした?撃てよ、俺がこの場で死んだらお前も含め全員見逃してやるぞ?」


パァン!


三日月のM9から発射された弾丸は生島の顔前で止まり下に落ちた


「?!」


「今何かしたか?」


パァン!


2発目も同じく当たらず弾丸は下に落ちた


「?!!お前!」

「アハハ!そうだよ!!牧村 絵里子から頂戴した物だ!」

「まさか…RACKの本当の目的…」


パァン!パァン!パァン!


生島が放った弾丸は三日月を貫いた


「この力が手に入れば人員なぞ要らん、それにお前がそれを知る必要は無いよ」

「ガハッ…いい…の…か?俺を…殺す…と…」

「ノートか?どうせ戸川が持ってるんだろ?アイツを…ん」

生島は端末に目をやり笑いながら

「アッハッハッ!戸川を捕まえたぞ?…さてお前とお喋りするのにももう飽きたな、そろそろか」

時計を確認すると空から轟音が響きヘリコプターが着陸した

「生島ぁぁぁぁ!」

三日月は最後の力を振り絞って叫びながら拳銃を発砲するがその瞬間、特殊急襲部隊の装備しているSD6から銃弾を浴びせられ三日月は糸が切れた人形のように吹き飛ぶ…血を吹きながら叫び声は誰にも響かず、その体は海に引き込まれるよう落ちていった


「…各員三日月の死体を探せ、しぶといからな、ゴミのわりに。何人かはついてこい俺は本部にコイツらを連れていく、死体を見つけたら連絡しろ」

生島は言い放ちability持ちと思われる数名をヘリに連れて行った



海に沈みゆく中で


自身の体からの出血で


海は赤く染まる


三日月は悟った


俺は何もできなかったな


守る事も


残すことも


だが…せめて戸川だけは…


誰かが言ってたな走馬灯なんてない


あるのは後悔だけだ


俺の間違いはどこからだ


警察に入った時?


RACKに引き抜かれた時?


違うな…


「人を守りたい、誰かの為になりたい」


これが間違ってたな


烏滸がましい


人を守りたい?


何から?


弱き者とはなんだ?


もういい…


答えなんかなくても


本当の真実


それを知らずに死ぬのか…


今となってはどうでもいいか…


戸川…無事で……いて……くれ…


三日月は海面に手を伸ばし沈みながら意識を失った


瞬間


暗闇から声がした


ーこのまま死を受け入れるかい?ー


声が聞こえた


「誰だ?」


ー質問をしているのは私だよ?三日月 宗近ー


「俺を知っている?」


ーあぁずっと君を見ていたよー


「ずっと?」


ーそう…君はまだ何も成してないのにこのままでいいのかい?ー


「もう無理だ…だって俺は死んだんだろう?」


ー君はまだ死んでいない、ここは君達が言う三途の川という所の前、魂の世界。魂は肉体の先にある、今君は肉体と魂が離れかけている状態だー


「…真実より…戸川や…連れ去られた人を助けたい…」


ーこの期に及んで他人の心配かい?真実はいいのかい?ー


「俺の罰は俺が受ける…だが他の連中は関係ない、俺の甘さでもう誰も死なせたくない、真実なんてどうでもいい」


分かった…君の肉体を修復して魂を元に戻すー


「そんな事できるのか?」


ーあぁ、できるよー


「なら左目はそのままでいい」


ー何故?ー


「…何も見てこなかった戒めだよ」


ーそういうもんか…やはり君はどこか人と違うな…肉体を修復する、後で話そう、三日月 宗近君ー


謎の声が言い終わると視界が光に包まれ気がつくと三日月は海面に浮いていた


ただ唯一いつもと違う事は海面には波ひとつなく風の音も聞こえない

制止した世界

しかし何故かその世界は三日月には心地良かった


「気がついたかい?」


声がする方向に目をやるとハットを被り丸メガネをした男が海面に立ち三日月を覗き込んでいた


「お前か…さっきの声は、俺を修復したり海面に立ったり何でもありなんだな」

「君にとってははじめましてか…どうだい?魂が剥がれかけ元に戻った気分は」

「…不思議な気分だ…ただ体が動かない。お前は何だ?いつから俺を知っている?」

「さぁね、でも少し驚きだよ、君は現実を受け入れるのが早いね。体が動かないのは私がそうさせてる。今この世界で動いているのは私と君だけ…と言っても君は頭だけだけどね」

丸メガネハットは三日月の顔を覗き込みながら答えた

「時間が止まっているのか…お前人間か?」

「肉体はね」

「肉体以外人間じゃないという事か…というか体を自由にしてくれよ」

「いや、まだだ、返答次第では肉体から魂を引き剥がさせてもらう」

「…何が聞きたい」

「いくつか質問させて欲しい、君は「持っている」のに何故それを使わない」

「いきなり核心か、長くなるな…その答えは」

「どうせ時は止まってる、気にする事じゃないよ」

丸メガネ男はヤレヤレと言った感じだ

「…「異能」…abilityを持つ者は迫害される、だから俺はRACKに入り能力者達を救いたかった、可能な限り人目に触れさせなければお互いが干渉せずいられ弱者は救われる、これが社会秩序を守る事だと思い込んでいた、しかし…弱者は理解できない物を群れて排除するようになる、今のRACKがそうだ。自分がそれを使い迫害の対象になるのが怖かった、こんなもん無い方が楽だった…何度も呪ったよ…弱者を救う事でいつか自分も救わたいと願っていたのかもしれない」

「弱者救済を掲げる君自身が弱者で救いを求めたか…なるほど、私は異能能力者…君らの言葉を借りるならabilityを持つ者達を見てきたが能力に溺れ己の人間性を壊していった人間を何人も見てきたが君のように己が迫害の対象になる弱者であると自覚する人間を久しぶりに見たよ」

「他に何が聞きたい事は?」

「これからどうするんだい?」

「さっきも言ったろ?戸川を…俺に巻き込まれた人を救いたい」

「大切な人を守るために…救うために他の人間を殺めてもやるかい?」

「…あぁ…」

「殺人行為を認めるのか…阻む者は弱者でも殺して助けるのかい?」

ハット丸メガネはケラケラ笑いながら三日月を見た

「あぁ、もう遠慮しない。笑えよ、これで満足か?魂とやらを引き剥がして俺をもう1回死なすか?」

「いや、君を選んで正解だ、とりあえず君が落ちた辺りで君を探してる連中がいる」

「別に問題ない」

「お?その気なったね、じゃあ時間を動かすよ、とりあえず用事をすませるといい」

そう言うとハット丸メガネは煙のように消えた、同時に体に力が入り海面には波が立ち風が吹いた


ーさて…やるかー


三日月は夜空を見上げ目を瞑ると海面から三日月の体が消えた




「ったくよ…生島さんも無茶いうよな」

「ボヤくな、聞かれたら殺されるぞ」

「でも三日月が生きてるとは思えないな」


武器を構えた特殊急襲部隊の隊員がボヤキながら海面を覗いていた


「そろそろ船使うか…ーおーい誰か船出してくれよー」


隊員の1人が無線で呼びかけるが応答がない


「おい、どうした?」


ドチュッ

無線を確認した隊員は気配のなかった背後から脳をナイフで一突きされ絶命


「おい!?なんだ!警戒しろ!」

「う、後ろだ!」


パパパパパパパパパァンッ!

1人の隊員がMP5を構え撃つ前にもう1人の隊員の後ろから乾いた銃撃音が鳴り響き2人は息絶えた

生き残った最後の1人は何が起きたか理解をできておらずその場に倒れ込む


「なんだ…何が…」

事態を把握する前に目出し帽を力任せに剥ぎ取られるとそこには三日月が立っていた

「三日月!」

「やぁ、どうも…て、もう呼び捨てか」

「何故…あれだけ弾を…」

「そんな事聞いてどうする?」

「ほ、ほ、他の隊員は……」

「ん?お前以外はみんな死んだよ…さて…」

「………俺らは生島と同行しただけ…」


パァン!


「ギャ!」


三日月は隊員の腹に向かって1発発砲

「もうどうでもいいよ、そんな事は。生島はどこに向かった?本部か?」

「は、 はい…」

「ふーん……生島はなぜあんな事かできた?」

「それは知らない!本当に!」

「へー…まぁお前らみたいな下っ端には知らされてないか…」

「お願いします!あの策戦も命令だったんです!どうか…」

「他人には行使するが自分は御免こうむる…通らないだろう?そもそも人を殺す任務の人間が自分が撃たれる側になると想定していなかったの?」


「…助けて…助…」


パァン!


三日月に頭を撃ち抜かれた隊員は地面に崩れ落ちた

脳天を撃ち抜き返り血が己の身体につくと三日月は嫌そうに血を拭うと周囲に声を張る

「どこにいるんですー?」

「ここだよ、どうだい?己の欲求のまま殺人をした感想は」

元々なのか人を挑発するように喋るハット男に軽く不快感を覚えた三日月も半ば呆れたように返した

「少しは気が晴れると思ったのですが…あまり気持ちのいい物でもないですね」

「ほぅ?」

「後味はあんまり良くないかな…タレに潜られ美味そうに焦げ目のある焼き鳥を口に含んだら火がちゃんと通ってなかった感じに近いです」

「不快感の方が多かった感じかい?」

「そうですね…」

「それはきっと君は「同族」を殺めたという自責の念じゃないかな、これは持論だけど数ある生き物の中で生存以外の事を思考するのは人間だけに許された特権である代わりに理性で己を制御し理知的に生きなければならない。しかし己の欲求のみ追求する人間は理性的でないので同族では無いと思うけどね」

「僕とは違う生き物…ですか…?」

「あぁ、そもそも君達「持っている」側は人間の進化した例の1つ、人より圧倒的に優れている時点で責任の重さや思考は違うんじゃないか?てか君なんで急に喋り方変えたの?」

「アナタが何者か考えたらこうもなる…アナタは………………さんなんだろう?」

ハット男の顔が変わる

「どこで気付いた?」

「先程貴方は「肉体は」と言った。という事は中身は…それが気になり消去法です」

「……ハハ!君はやはり優秀だ、正解だよ…まぁでもかしこまらないでいいよ、フランクな感じで、お互い疲れるだろう?」

「そうはいかない、で僕に何をさせるつもりなんです?」

「僕とたまにお茶を飲んだり世間話をする間柄…友人になって欲しいんだ」

「友人…?」

「そう、長い間時の牢獄に縛られている身としては寂しいもんなんだよ、それに君は今までの特異能力者と少し違う…君がどこに向かいどこに行き着くのか見てみたい」

「興味対象か…貴方さえ僕で良ければいいですよ」

三日月は右手を差し出した

「ありがとう、今後ともよろしくね、三日月君。で?君はこれからどうするんだい?」

「何度も言っただろう、戸川や捕まっているability持ち達を助けたい、真実知れるならその後でいい」

「まぁ助けられるといいね、GOOD LUCK。三日月君」

そう言い終わるとハット男はまた瞬時に消えた

三日月は目を閉じて深呼吸をすると何かを覚悟したした後に辺りに転がっている隊員だったモノからGLOCK19とMP5、弾倉を抜き取り時計を確認


「…時間も経っているな、生島が本部に着く頃か…やるか」


その一言を言い終えると三日月も港から消えた



















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