第6話 孤児アザレアが受けている悲しい体験。

アザレアという名前の「マリーゴールド」の従兄弟に当たるもう片割れの『勇者の子』、、、この子は王国が血眼になって『龍ファレスト教会』、王国近衛兵の探索部隊が探しているのにも関わらず見つかっていない。

それもそうだ。アダマンチュラの実験室にていつのまにか拘束されているのだ。一体どんな手段で見つけたのか。どんな手を使って拘束したのか。なんのために実験室で彼女をいじっているのか。アダマンチュラの考えはわからない。


アザレアは体は10代の女性の身体付きで可愛らしいが、、、不可思議なことに背中や腕に龍の鱗がついている。

僕(女性だけど)はアダマンチュラと言う女性に『勇者の子』と言われたがなんのことかわからない。

どうしてこんな暗いところに拘束されたのか。『勇者の子』というキーワードが僕を拘束することが大事な意味合いなのだろうか。実験は苦しい。薬を打たされて無理やり鱗を剥がそうとするのが痛い痛い!実験者たちからの悪口も聞かされる。ーー(気味が悪い)(龍の子なんて神聖なことに決まっているのに美しくない!)(声が喋れないのか?)(炎を口から出して平気なんだとは恐ろしい!)(人間じゃないこんなもの!)ーーなどなど。


少々、、、少女の身体だからか。。実験は苦しいことが多い、、、なにしろ実験者は成人男性が主だ。いやらしい目で向けられることも、、、実際にいやらしいことをされて正気を保てるのが笑われてしまったこともある。どんどんエスカレートしていって性行為まで及ばすこともある。気持ちいいけど悲しい。鱗を剥がそうとする連中に限ってそんな下品な行為をして満足させてくれる。そう。慣れて仕舞えば、、、気持ちいい。夜な夜な嬌声をあげてしまうくらいに。龍の鳴き声に似てるらしい。つまりは人間の声じゃないってことだ。


そんなことはどうでもよくて、、、しかしながら新しい情報の方が気になった。



僕を研究して何ヶ月だろう。アダマンチュラお嬢様は『君の片割れを連れてくるよ。。。!』と言っておられた。一体全体なんだろう。もう1人僕みたいなな子がいるのか??だとしたら、、、僕はここを出れるチャンスと孤独感から逃れるチャンスをいただくのだろうか。

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