45

「あっ、すみません! お客さんが来ていたことに気が付かなくて。えっと、流刑地にようこそ。今日はどんな骨をお探しですか?」と慌てながら女の子はホラーに言った。

 その慌てた仕草が可愛らしかったので思わずホラーはくすっと笑った。

「こんにちは。今日は獣の頭蓋骨の骨を探しているですけど、あったりしますか?」

「獣の頭蓋骨の骨ですね。はい。立派な骨がありますよ。お客様は幸運ですね。実は昨日まではなかったんですけど、今朝、本当についさっき本当に立派な骨を手に入れることができたんですよ」と女の子は言う。

 その女の子の言葉を聞いて、ホラーは自分の心臓がどくんと一度高鳴ることを感じる。この骨かもしれないと思った。そんな予感がした。

「その骨を見せてもらうことはできますか?」

「はい。もちろんです。そこの椅子に座ってお待ちください」女の子は店の奥にあるテーブルと椅子を見ながらそう言った。(両手は大きな骨で塞がっていた)

「どうもありがとう」とホラーは言った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る