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 帰り道の途中で礼拝堂によってお祈りをした。

 神様に会いたいと思ったけど、やっぱり今日も会うことはできなかった。

 礼拝堂の中ではホラー以外にも何人もの人たちが神様にお祈りを捧げている。穴掘りの仕事をしていると自分と神様の距離が少し縮まったような気がした。

 お家に帰るとまずどこに獣の頭蓋骨の骨を置こうかと考える。

 いろいろと実際に骨を置いたり影と相談したりして試してみたのだけど、結局食事をするテーブルの真ん中に置くことにした。その場所だとろうそくのすぐ近くでよく頭蓋骨の骨を見ることができたし、どこにいても自然と目の中に入るような目立つところに置いておきたいと思った。

「このあとはどうするの?」

「もう少しこれを見てたい」ホラーは椅子に座って獣の頭蓋骨の骨を見る。骨を見ながらこの子は生前にどんな生活をしていたのだろうと考えた。

 家族は? 友達は? 恋人はいたのだろうか? お腹を空かせながら冷たい大地の上を走り続けて、そのまま食べ物が見つからなくて、冷たい風が吹く世界の中で一人、孤独に生き絶えてしまったのだろうか? そのときこの子は最後にどんなことを考えたのだろう? 強く生きたと思ったのだろうか? それもと生まれてこなければよかったと思ったのだろうか? そんなことをホラーはずっと空想していた。

 たまに影が話しかけてきたけど、ホラーはうん、とか、えっと、とか曖昧な返事しかしなかったので影は一人で漫画を読み始めてしまったようだった。

 ろうそくの小さな火に照らされている獣の頭蓋骨の骨を見ながらホラーはいつのまにか獣の女の子になって一人、孤独に冷たい大地の上を走り続けていた。

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