10
「よかったの? 結構高い買い物だったけど?」
「だってどうしても欲しかったんだもん。それにさ、いつも頑張っているんだからたまには贅沢なお買い物をしたっていいでしょ? 神様だってこれくらいで怒ったりしないよ」横にいる影にホラーは言う。
……神様。神様か。
一度も見たことも声を聞いたことのない神様。神様って本当にどこかにいるのかな? この世界のどこかには神様がいてみんなのことをずっと見てくれているのかな? 私のこともちゃんと知っているのかな?
そんな疑問をふと思ったホラーは影にそのことを聞いてみる。
「世界には大きな物語とたくさんの小さな物語がある。大きな物語はひとつだけ。たくさんの物語は人間の数だけある。その大きさは常には等しい。小さなたくさんの物語が集まって大きな物語になる。小さな物語は人生。大きな物語のことを神様という」影は言う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます