6
「なんだか眠れない」
ホラーは白いベットの中にいる。固いベットに薄い毛布。(柔らかいベットの上で、ふかふかの洗い立ての毛布にくるまって眠りたいなと思う)
「なにかお話でもする?」
同じベットの中にいる影が言った。
「する」
寝返りを打って影を見てホラーは言う。
「どんなお話をする?」
「地上のお話」
「そう言うと思った」
影は笑う。(ホラーはむっとする)
ホラーは真っ白な少し大きめの寝巻きを着ている。フリルのついた(お気に入りの)可愛らしい寝巻きだ。
「寒い」
「いつものことじゃん」
「今日は本当に寒いの」
影はホラーのひたいに手をあてる。
「少し熱があるかな?」
影は自分のひたいにも手をあてて体温を確かめる。
「お仕事はお休みして、明日はベットの中でこのままずっと眠る?」
「大丈夫。寝ればなんとかなる」上目遣いで毛布から顔を上半分だけ出してホラーは言った。
「ホラー。あなたはよく頑張ってる」
「……ありがとう」
泣きながらホラーは言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます