鎮まった魂

銀杏の木に着いたね。相変わらず、綺麗だなぁ……臭いが強いけれど。

『そんな事、思わないで』

 君は好きだったか。

『そうよ、デリカシーがないわね。私以外の子とくっつかないわよ』

くっついたら困る癖に。


そう言ったら、彼女はむくれて銀杏の木に消えていった。

幽霊になっても、元気だね。

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140字小説まとめ14 @anything

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